Go Forward 負けずに、前へ

ウィズ・コロナの安心・安全新旅スタイル 近場、貸し切り、ワーケーション

VR パスポート不要です バーチャル海外旅行

 新型コロナウイルスの影響で海外旅行ができないなか、仮想現実(VR)を駆使したバーチャル旅行に注目が集まっている。リアルな映像で世界の絶景や憧れの街を体感できるのが魅力だ。単なるリアルな旅の代替としてだけではなく、長時間の移動が難しい高齢者が自宅にいながら旅に同行できたり、がっかりしないための下見として活用するなど、最新技術が旅の可能性を広げている。

 東京・池袋にあるバーチャル旅行体験施設「ファースト・エアラインズ」。利用者は“池袋国際空港”から海外へと旅立っていく。

 「フランス・パリ行き、搭乗開始です」。アナウンスとともに機内へ。料金はファーストクラスが6580円、ビジネスクラスが5980円(いずれも税込み)。客室乗務員が安全確認の説明を行い、離陸時には飛行機のエンジン音や振動が座席に伝わり、旅への高揚感がわいてくる。ゴーグル型端末を装着し、VR動画でパリ・オペラ座やルーブル美術館を訪れ、アルザス地方の街、コルマールへ。美しい通りを実際に散策しているような感覚が楽しめる。現地との中継や訪問先の料理の機内食を楽しみ、所要時間は約2時間。米国・ニューヨーク便やイタリア・ローマ便などのほか、過去へのタイムトラベル便もある。

 旅行代理店のANAセールスは、VR端末を貸し出して旅に同行しているような体験ができるサービス「ANA バーチャルトリップ」(4日間・税込み7980円~)を提供している。カメラで撮影しながら旅行をし、自宅にいる家族らが映像を共有する仕組み。通話も可能で、一緒に土産物選びなどもできる。

 エイチ・アイ・エス(HIS)は、関東地区の営業所でVR専用ゴーグルを使い、ハワイやバリなどのホテル、結婚式場の下見ができるサービスを展開している。現地で「イメージと違う」といったギャップを感じるのを防ぐのが狙い。

 ファースト・エアラインズの阿部宏晃代表は「ウイズ・コロナの時代にも旅のワクワク感を楽しめる。用途や楽しみ方の可能性はさらに広がっていく」と期待している。

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