クルマ三昧

すぐそこに迫る自動運転の時代 先進の運転支援技術に舌を巻いた

木下隆之
木下隆之

 渋滞も苦にならないハンズフリー走行

 BMWのハンズフリーは、時速60キロ以下という条件付きだが、極めて現実的な社会で活用が可能だ。高速道路限定ではあるものの、ストップ&ゴーを繰り返すような渋滞ではとても都合がいい。ドライバーはステアリングから手を離したままでいい。

 速度を設定しておけば、その速度の範囲で前車に等間隔で追従する。前車が停止すれば自車も停止し、前車が発進すれば自然な感覚で自車も発進する。もちろん車線を認識しているから、レーンを逸脱することもない。

 感心するのは、装置の設定が簡略化されていることだ。ドライビングのアシストスイッチに触れるだけで、瞬時にハンズフリーに移行可能なことだ。しかも、車間距離を厳格に守ろうとはせず、つまり、人が自然にそうするように、前車との速度調整を穏やかに、多少ルーズに作動するのである。前車が急激に発進したからといって急加速しようとはしない。減速の感覚も穏やか。極めて厳格に管理された不感帯が盛り込まれているのである。

 これなら渋滞も苦痛ではない。それが証拠に、流れの悪い高速道路を走行中、時速60キロ以下の渋滞にならないものかと期待したほどである。もうすぐそこに、自動運転が迫っている。

木下隆之(きのした・たかゆき)
木下隆之(きのした・たかゆき) レーシングドライバー/自動車評論家
ブランドアドバイザー/ドライビングディレクター
東京都出身。明治学院大学卒業。出版社編集部勤務を経て独立。国内外のトップカテゴリーで優勝多数。スーパー耐久最多勝記録保持。ニュルブルクリンク24時間(ドイツ)日本人最高位、最多出場記録更新中。雑誌/Webで連載コラム多数。CM等のドライビングディレクター、イベントを企画するなどクリエイティブ業務多数。クルマ好きの青春を綴った「ジェイズな奴ら」(ネコ・バプリッシング)、経済書「豊田章男の人間力」(学研パブリッシング)等を上梓。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。

【クルマ三昧】はレーシングドライバーで自動車評論家の木下隆之さんが、最新のクルマ情報からモータースポーツまでクルマと社会を幅広く考察し、紹介する連載コラムです。更新は原則隔週金曜日。アーカイブはこちら。木下さんがSankeiBizで好評連載中のコラム【試乗スケッチ】こちらからどうぞ。YouTubeの「木下隆之channel CARドロイド」も随時更新中です。

Recommend

Biz Plus

Ranking

アクセスランキング