自動運転で変化していくクルマの「声」
日産がノートで取り組んだ新しい情報提供音はまず、情報の重要度や緊急度で区分けしている。ピッチやテンポを変えることで人間の感覚に訴えかけるのだ。
ピッチを早めると警告度が高くなる。やや抑えれば注意喚起となる。ウインカー音やリバース音は、ローピッチで伝えるのだ。障害物に衝突しそうな時には、速いピッチでハイテンポの方が伝わりやすい、と言った具合である。
と、そこまでは想像の通りである。衝突の瞬間にのんびりとしたテンポであっては伝わらない。いまさらの感がある。だが新型ノートでは、音を2軸で分析。丸く柔らかい音、軽やかな音、重厚な音、尖った音、それぞれにアジャストしたのである。
ここでそれぞれの音をお聞きいただけないのが残念だが、実際に新型ノートをドライブしてみると、情報提供音が効果的なことがわかる。ダッシュボードにはそのためのスピーカーも組み込まれているから、より一層サウンドを意識することができた。
自動運転の時代がすぐそこに迫ってきており、時代はEV化に向けて突き進んでいる。これからはもっとクルマの「声」が重要になる。エンジンが奏でるエキゾーストノート(排気音)やギアが軋(きし)む唸り音がクルマの「声」だった時代は過ぎ去ろうとしている。
【クルマ三昧】はレーシングドライバーで自動車評論家の木下隆之さんが、最新のクルマ情報からモータースポーツまでクルマと社会を幅広く考察し、紹介する連載コラムです。更新は原則隔週金曜日。アーカイブはこちら。木下さんがSankeiBizで好評連載中のコラム【試乗スケッチ】はこちらからどうぞ。YouTubeの「木下隆之channel CARドロイド」も随時更新中です。