重要視される氷盤路の制動
一般的にスノータイヤに求められる性能は多岐にわたっているものの、最近、特に重要視されているのは氷盤路の制動性能だ。アイスバーンのようなツルツルに磨かれた路面での性能が期待されているのだ。
積雪路でのグリップ性能はこの十数年で飛躍的に伸び、市街地で立ち往生するような切羽詰まった場面は少なくなった。となれば残されたのは、クルマにとって最も苦手な氷盤路である。赤信号の手前や一旦停止の標識の前は、多くのクルマがブレーキングすることでツルツルに磨かれる。歩行でさえ困難な道も少なくない。そんな路面でも安定して停止し、そして発進できる氷上性能が期待されている。各タイヤメーカーが氷上性能を強化しているのは、それが理由で、そのための開発施設として、「冷媒装置を備えた屋内氷盤試験路面」は有用なのである。
横浜ゴムのスタッドレスタイヤ「アイスガードシリーズ」の性能には期待が持てる。
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