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携帯ない青春時代から送るリアルな歌世界 藤井フミヤ
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藤井フミヤが「青春」という曲を出した。もしもあの時代に、この電話があったらな、と、携帯電話のなかった自分の青春時代に向けた曲である。
彼の青春時代といえば、やはりあのチェッカーズ。1980年代前半の頃の藤井フミヤは、実はサエキの仲間のニューウエーブロックの方面の友人たちとも交流があった。
「藤原ヒロシとか、高木完ちゃんとかをはじめ、みんな友達でしたよ。当時の環境は、東京アンダーグラウンドでしたね。ツバキハウスや玉椿といったディスコ、大貫憲章さんのロンドンナイトにはよくいきました。昔は携帯がなかったから、いきなりお店に遊びにいく。『いってみるか』とかいって。するとみんなやっぱりそこにいて。『いると思った(笑)』とかいってね。盛り上がりますよ。今はそんなふうにできない(笑)」
そんな80年代、先端のクラブ、ディスコ、ニューウエーブの時代に、ドップリと巷で彼のセンスが磨かれたのだ。
「青春でしたね。20代ど真ん中でしたね。全然寝なかったし。でもそこでファッション的なものもすごく学んだ気がする」
それでは、東京に出てくる前、生地の久留米や博多でも遊んでいたんだろうか?
「その頃は遊ぶヒマがなかった」
チェッカーズはシャネルズ(ラッツ&スター)のように黒人音楽ドゥーワップのグループとしてスタートしたことは有名だ。
「久留米は変わった場所だったんですよ。15バンド中、12バンドがドゥーワップ。博多はビートバンド、北九州はロカビリーと、九州は街ごとのはやりがあったんです」
今では想像もできない、ロックの時代。ドラマーに元シンプリー・レッドの屋敷豪太ら、ロックの粋人を配する彼のライブや音楽活動の面白さは、そんな時代のストイックさが生きているところだ。
「昔からアンダーグラウンドが好きなんですよ。スタジアムアーティストには興味がない。常にライブハウスでやっているような音楽に興味があるんです」
もともとチェッカーズも不良っぽい存在でしたものね。
「チェッカーズは初めて『セックス』という単語を、放送などで口にしたアイドルといわれています。いわば、僕らは不良の集団就職だったんで」
アンダーグラウンド、アート、不良。藤井フミヤの青春とはきれいごとですまさないリアルな要素があり、そこが従来の芸能界と一線を画し、光る要素となっている。(アーティスト・作詞家 サエキけんぞう/SANKEI EXPRESS)
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