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【Q&A】ドコモ、iPhone参入 顧客流出阻止 アップルにも恩恵

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【Q&A】ドコモ、iPhone参入 顧客流出阻止 アップルにも恩恵

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 NTTドコモが、米アップルのスマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」の販売に参入しました。

 Q アイフォーンはどんなスマホですか

 A 初代モデルは2007年6月に米国で発売されました。タッチパネルの画面を指で触って通話やメール、ホームページ閲覧などをする独特の操作感や、手軽に映像や音楽を取り込める機能で人気となりました。日本では08年7月にソフトバンクモバイルが販売を始め、11年10月にKDDI(au)が加わりました。今では国内のスマホのシェアで4割近くになっています。

 Q 発売された新機種の特徴は何ですか

 A 上位モデルの「5s」には指紋認証の仕組みを導入しました。本体の丸いボタンに指で触れると端末ロックが解除され、すぐに使えるようになります。これまでのようなパスワードの入力などが必要ないため便利だとしています。情報処理性能やカメラの機能も高めました。低価格版「5c」は、カラフルなプラスチック製の外装が特徴です。

 Q なぜドコモは販売を始めたのですか

 A アイフォーンを使いたい顧客が、ソフトバンクやauに乗り換える動きが続いたからです。先行した2社は乗り換えの顧客には、端末の実質負担額が0円になる優遇策を打ち出してきました。電話番号を変えずに他社に乗り換えられる「番号ポータビリティー制度」のデータによると、ドコモではここのところ毎月10万件を超える顧客流出がありました。ドコモも一部機種を実質0円とし、反転攻勢につなげる考えです。

 Q 実質0円とはどういうことですか

 A 2年契約にして、通信料金と分割した端末価格を毎月払う仕組みですが、端末価格分を毎月割り引く形で、実質的な0円になるとしています。契約途中で解約すると、端末の残金分を払わないといけないほか、違約金を請求される場合があります。

 Q アップル社にとって新たにドコモに供給する理由は何ですか

 A スマホの世界市場でみると、韓国サムスン電子が首位を快走しており、アップルは差をつけられています。アイフォーンが人気を保っている日本で6000万人超の利用者がいるドコモと組むメリットは大きいです。

 Q これまでドコモ中心に携帯電話を供給してきた国内メーカーに影響は出ませんか

 A メーカーへの影響は必至です。スマホではこれまでも海外勢に押されており、7月にはNECがスマホからの撤退を決め、パナソニックも個人向けスマホをやめる方向となりました。日本メーカーの淘汰(とうた)がさらに進む可能性もあります。

 ≪「新味なし」冷めた専門家も≫

 新型アイフォーンが発売された9月20日、最新機種をいち早く手にしようと販売店の前には何日も前から行列ができるほどの人気ぶり。しかし専門家からは「新鮮味や驚きがない」といった冷ややかな声も上がっている。

 「性能が格段に上がっているわけでなく、これまでの機種とあまり変わらない」と話すのは、携帯電話に詳しいジャーナリストの石川温さん。今回新しく指紋認証の機能が付いたが「他の機種でも同じ機能があり、新味はない」。カメラの性能についても、米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」の搭載機種にはもっと画質の良いものがあると指摘している。

 神戸大大学院の森井昌克教授(情報通信工学)は「格好いいとか新しいとかいうブランドイメージや期待感が先行している」と分析。アンドロイド搭載機種には、アイフォーンにはないワンセグや、おサイフケータイの機能が付いており、性能や使いやすさも格段に上がっていると評価する。

 一般財団法人インターネット協会の「インターネット白書」によると、2012年のアイフォーンの国内シェアは約37%。一方でアンドロイドは約60%に上る。青森公立大の木暮祐一准教授(工学)は「ドコモは法人契約が多く地方にも強い。携帯電話主要3社が出そろったことで料金やサービス面で競争が激化していくだろう」と予測している。(SANKEI EXPRESS

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