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お客さんを引き込んでいきたい 舞台「Some Girl(s)」 三宅健さんインタビュー
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とっくに別れたはずなのに、記憶の底から突然、昔の恋人が息を吹き返し、「どうしているかな」と気にかかる。そんなことは、ないだろうか。
誰にでも経験がある日常を、スタイリッシュかつ繊細に描き出すことで知られる米の人気劇作家ニール・ラビュート作「Some Girl(s)」(古川貴義演出)が東京グローブ座で上演されている。2年ぶりの舞台で三宅健(34)が演じるのは、昔の恋人との再会の旅に出る男。「役柄の人生を目いっぱい生き抜き、見に来てくれた人々を世界観に引き込んでいきたい」と意気込む。
英米で度々上演された人気戯曲の日本初上演。「読むほどにニールが仕掛けた伏線に気づき、面白くなっていった」
演じるのはごくありふれた、一般的な「男」。役柄には名前すらない。
「小説書きの講師。自分に無限大の可能性を感じていて、今いる場所で埋もれず、何かをつかみ、もっとビッグな人間になりたい、幸せになりたい。だから、時に打算的な行動も取る。でもそんな一面は、誰の心にもあるし、僕にだって。どの人にでも重なる部分があるから、匿名なのでしょう」
ある日、男は別れた4人の「元カノ」を訪ねる感傷的な旅に出る。4人はかつて、男から“捨てられ”たりした。今さらの訪問を、女たちはいぶかしがる。が、男のことを忘れられない。だから会う。
ホテルの一室で、男と昔の恋人は2人きりで会話の応酬を繰り広げる。会話は他愛もない近況報告に始まり、やがて密度を増していく。三宅はおよそ2時間、舞台に出ずっぱりで4人と渡り合う。
「大変な芝居ですね。かつて恋人だった女性たちと、どういった距離感で向き合うか、そのさじ加減も難しい」。だが冒頭の言葉が象徴するように、三宅はその挑戦を楽しんでいるかのようだ。
V6でデビューして18年。最近は個別の活躍も目立つ。「メンバーの活躍は、励みになります。井ノ原(快彦)くんは、舞台を見てすごくよかったよー、って泣いてくれたこともある。親みたいです(笑)」
物語の最後、男が旅で本当に得たかったものが明らかに。「舞台は年齢や人種すら超えて幅広く表現をつきつめていける。芝居から学べるものが大きいしずっと挑戦していきたい」と語る三宅もまた、さらなる高みを目指し、時に貪欲にもなる覚悟を示したかに見えた。(文:津川綾子/撮影:瀧誠四郎/SANKEI EXPRESS)
11月10日まで 東京グローブ座(東京)。劇場(電)03・3366・4020。11月14~17日 シアター・ドラマシティ(大阪)。キョードーインフォメーション(電)06・7732・8888