SankeiBiz for mobile

厳選古材を使った復刻家具 DEMODE BISHOP

ニュースカテゴリ:EX CONTENTSのトレンド

厳選古材を使った復刻家具 DEMODE BISHOP

更新

 【Room’s】

 憧れるけど、お値段も高く希少…と手に入りにくいアンティーク家具。東京・芝浦にアンティークのリバイバル家具を中心に扱うインテリアショップ「DEMODE BISHOP(デモデ ビショップ)」が誕生した。家具だけでなく独自に買い付けた建材などもそろい、住まいの全てを自分好みにそろえることができる。

 JR田町駅から、倉庫街を歩くこと約5分。「こんなところにインテリアショップがあるのだろうか…」と不安になったころ、突然、ハイセンスな異空間が現れる。

 高い天井と約120坪の面積。ゆったりとした空気が漂う店内には、家具はもちろんのこと、建材やバス周り、タオルや食器などの小物まで、暮らしに関するほとんどのものがそろえられている。

 原型を忠実に再現

 運営するのは「際(きわ)コーポレーション」(東京都目黒区)。「紅虎餃子房」などの飲食事業を展開する会社というイメージが強いが、もともとは1980年代に東京都福生市の横田基地前にアンティークショップを開いたことが始まり。以来、都内を中心に家具物販店を11店舗運営してきた。

 「『DEMODE BISHOP』は、約30年にわたって培ってきた際コーポレーションのインテリアに関するノウハウの集大成です」と胸を張るのは、家具事業部のクリエーティブディレクター、古島理久さん。入社以来十数年、家具事業に関わり、今回の新店舗では企画から製作、搬入までを行った。「これまでアンティークの買い付けや販売、家具デザインなどを手がけていくなか、卸元とのコネクションや修繕技術、品質を見極める目利き力などが積み重ねられてきました」

 その経験の集大成で、今回の新店舗の目玉となるのは、古材を使ったリプロダクト(復刻家具)。100年以上前の家具の図面と原型を基に、オリジナルを忠実に再現した。どの家具を再現するかの決め手となったのは、「いかに復刻が難しいか、他の誰もやらないか」。「際コーポレーションでしかできないものを」をテーマに掲げ、徹底的にこだわった。

 例えば、約100年前のものを再現したコート掛け。かつて使われていた部品を作れる機械は、現在ではほとんどない。そのため、その機械が残っているところを探して、中国の奥地までたどりついたという。

 手ごろな価格の逸品

 他の家具に使う古材も厳選している。アメリカの納屋で使われていた古材であるバーン・ウッドは長い間雨風にさらされた独特の風合いが特徴だが、現在は入手困難となっている。今回は、今までに培ったコネクションをいかしてバーン・ウッドを入手し、書架やテーブルに作り替えた。

 こうやって作られたリプロダクトのメリットは、アンティークと比べ、比較的安価で手に入り、壊れにくいことなどがあげられる。「今までは手の届かない存在だったアンティークを、身近に楽しんでいただけると思います」と古島さん。

 また、単に原型を忠実に再現するだけでなく、精肉店や病院で使われていた機材を家具に作り替えるなどの遊び心も凝らされており、一点一点に込められたストーリーを聞くのも楽しい。

 さらに、オリジナル家具だけでなく、独自に買い付けた建材もそろう。ドアやドアノブ、バスタブ、トイレ、タイル、照明器具など、家具とトータルでコーディネートできるようになっている。新築はもちろん、リノベーションにも対応している。

 時代に流されることのない「際コーポレーション」の美学が詰まった、倉庫街の異空間。自分だけの暮らしをデザインしてみてはいかが。(塩塚夢/SANKEI EXPRESS

DEMODE BISHOP

東京都港区芝浦2の17の9 大友ビル1階 (電)03・6809・3830。営業時間:午前11時~午後8時 無休

ランキング