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温暖化防止、熱帯雨林を守れ COP19新制度合意 焼き畑中止で経済支援

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温暖化防止、熱帯雨林を守れ COP19新制度合意 焼き畑中止で経済支援

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ポーランド・首都ワルシャワ  地球温暖化対策を協議するためワルシャワで開催されている気候変動枠組み条約第19回締約国会議(COP19)は11月22日、国際協力によって発展途上国の森林破壊や生物多様性の減少を防ぐ初めての制度「REDDプラス」(レッドプラス)に合意した。途上国が温室効果ガスを吸収する森林を伐採せずに保全すれば、資金など経済的なメリットが受けられる仕組みだ。主要議題である「2020年以降の新たな温室効果ガス排出削減の枠組み作り」では目立った成果がないまま終わりそうなCOP19だが、焼き畑による熱帯雨林の減少などに一定の効果が期待されるREDDプラスの合意は数少ない成果となった。

 米英など280億円拠出

 南米やアフリカで行われている焼き畑など土地利用の変化や森林減少に伴って排出される二酸化炭素(CO2)の量は、温室効果ガスの排出量全体の2割を占める。アマゾンの熱帯雨林の保護をスティングら著名なアーティストが訴えるなど、世界的に注目されているテーマだ。

 英語の頭文字を取ったREDDプラスは、発展途上国が森林を守ることで、大気中に放出されずに済んだCO2の量を計測し、排出枠として売ることを認める仕組み。具体的には、焼き畑などによって森林から放出されるCO2の量が、途上国が実施する保全策によってどれだけ減ったかを計算し、その量に応じて先進国から経済的な支援や、排出量取引市場などで売買できる排出枠を得られるようになる。

 ロイター通信などによると、COP19の席上、CO2排出量の計算手法や、先住民への配慮、先進国からの資金供与の在り方など、制度の詳細設計で各国が合意した。エド・デイビー英エネルギー・気候変動相(47)は「新しい大きな前進だ」と合意を評価。当面の資金源として米国、英国、ノルウェーが計2億8000万ドル(約280億円)の拠出を表明し、その資金で世界銀行にREDDプラスを運用する基金を設立する。

 主要議題は隔たり

 一方、COP19は23日、2020年以降の新たな温室効果ガス排出削減の枠組み作りで、各国が自主的に削減目標を提示するとの最新決定案を基に、合意に向けて最終調整に入った。

 主要議題の決定案は、各国の意見の隔たりを反映した抽象的な内容で、会議の成果は乏しいものに終わりそうだ。主に新興国が求めていた、先進国が途上国より大きな負担を負うことを意味する文言は採用されず、議論がまとまるかも不透明だ。

 もう一つの主要議題である、地球温暖化に関連する自然災害で被った「損失と被害」への対応策については、「ワルシャワメカニズム」と呼ぶ組織を新たにつくるとの決定案が示され、調整が続いた。

 会議は22日の会期末を延長して23日に突入。各国代表らが徹夜で交渉した。(SANKEI EXPRESS

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