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経済
ニュース支配へ「女傑」起用 米ヤフー、報道トップに著名キャスター
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米ヤフーは、ニュース部門のトップである「グローバル・アンカー」の役職に、有名女性キャスターのケイティ・クーリック氏(56)を起用する。米3大テレビ局で番組司会者を務めた経歴を持つ“女傑”だ。世界最大のニュースサイト「ヤフー・ニュース」の刷新を手掛けると同時に、その顔として動画ニュースのキャスターも務める。ヤフーは最近、有名記者も相次いで引き抜いており、既存メディアが配信したニュースを掲載するだけでなく、自ら取材・報道を手掛けることをもくろんでいる。新興メディアによるニュース支配が加速するのは必至だ。
「ニュースの閲覧はヤフーの利用者にとって重要な習慣だ。ケイティはわれわれの才能あるチームとともに、デジタル・ジャーナリズムの新章を切り開いてくれるだろう」
ヤフーのマリッサ・メイヤーCEO(38)は11月25日に発表した声明で、強い期待感を示した。メイヤー氏も昨年7月に、米グーグルの“顔”とまでいわれた経歴をなげうってヤフーの経営再建を引き受けた女傑だ。
AP通信などによると、今回の起用を発案したというメイヤー氏は「世界で最も興味深いニュースや話題の人物を網羅するヤフー・ニュースにおいて、成長を続ける報道部門を率いることになる」と説明。来年初めからサイトの報道内容の強化に着手することを明らかにした。
1989年のNBCニュースを振り出しに、ABC、CBSの3大テレビ局で番組司会者を務めたクーリック氏の知名度は抜群で、米国民の信頼も厚い。
昨年からABCで放送されているトークショー「ケイティ」の司会は継続するという。直近の年収は4000万ドル(約40億円)にも上る。
ヤフーでの報酬は明らかにされていないが、米メディアは「現在の年収以上が保証されている」と報じた。
メイヤー氏の就任後、ヤフーはニュース部門の強化を図ってきた。
2月にはトップページを刷新し、利用者が好みのジャンルのニュースを閲覧できる仕組みを導入。3月には英国の17歳の少年が開発したニュース記事の要約アプリ「サムリー」を企業ごと28億円超で買収した。そのおかげで、7月にサイト全体の月間訪問者数で約2年ぶりにグーグルを抜き首位に立った。
さらに8月には米紙ニューヨーク・タイムズのミーガン・リーベルマン副編集長をヤフー・ニュースの編集長に据えたほか、ニューヨーク・タイムズ・マガジンの政治記者やコラムニストを相次いで引き抜いた。
「われわれは世界最大のニュースサイトだが、単なるニュース供給者以上の存在になろうと格闘している」
ヤフーのニュース・金融部門のロブ・バレット副社長は、米誌ニューズウィーク系列のデイリー・ビーストの取材にこう語り、報道機関への飛躍に意欲を示した。
すでに世界中の多くの人たちにとって、ヤフーをはじめとするネットのポータルサイトが有力なニュースの入手経路になっている。ツイッターやフェイスブックといった交流サイトも、ニュース発信メディアとして存在感を発揮している。デイリー・ビーストは、今回のニュースを伝える記事に、こんな見出しを掲げた。
「オールド・メディアによるニュース支配の終焉(しゅうえん)」(SANKEI EXPRESS)