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熱いぞ!明大テコンドー部(上) 「支えてくれる人に感謝」 勝利へ一丸
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顔面への蹴りを決める明大の男子選手=2012(平成24)年12月22日(明治大学_有志学生記者、安藤大貴撮影)
五輪種目でもある朝鮮半島で生まれた格闘技「テコンドー」。日々厳しい修練を積み、技を磨いている大学生たちがいる。明治大学テコンドー部は、今年で創部10年とまだ歴史は浅いが、全日本テコンドー選手権で優勝する選手もいるほどの強豪だ。全日本の上位入賞には大学生も多く、日本のテコンドー界は大学生が引っ張っていると言っても過言ではないという。明治大学政治経済学部3年の学生記者、安藤大貴さん(21)が、明治大学テコンドー部を取材した。
□今週のリポーター 明治大学 有志学生記者 安藤大貴さん
昨年行われたロンドン五輪のテコンドー競技には、当時大東文化大学の学生だった笠原江梨香選手が出場し活躍した。実は日本一を決める「全日本テコンドー選手権」でも、多くの大学生が上位入賞を果たしている。テコンドー界で今、大学生が熱いのだ。
そして全日本出場選手を数多く輩出している大学の一つに「明治大学体同連●(=足へんに台)拳道(テコンドー)部」がある。創部から今年で10周年と歴史は浅いが、2月に行われた「組み手(キョルギ)」の第6回全日本テコンドー選手権大会に明大から13人の選手が出場し、女子の「-67キログラム&-73キログラム級」合同級で本間奏選手が優勝した。3月の「型(プムセ)」を競う第6回全日本プムセ大会では、男子有級(U29)の部で東広大選手が、女子有級(U29・49)の部で藤掛麻美選手がそれぞれ優勝。第4回アジア学生テコンドー選手権大会でも大島卓也選手が準優勝を果たし、輝かしい成績を残した。
明大テコンドー部の選手たちが、これほどの大活躍ができるのはなぜだろう。
現在の部員数は53人。(神奈川県)川崎市多摩区の生田キャンパスと東京都杉並区の和泉キャンパスで練習に励んでいる。部員の9割近くが未経験者だというが、チーム内で切磋琢磨(せっさたくま)することによって実力を養っている。
「明るく・楽しく・強く・華麗な日本最高のテコンドー部」というビジョンを掲げ、「やるときはやる!遊ぶときは遊ぶ!!」をモットーに、メリハリを付けて練習に取り組んでいるという。
齊藤和広監督(44)は「創部した10年前は部ではなくサークルとしてスタートし、本当に何もない状態でした。部員は20人ほどいましたが、練習場がなくて生田キャンパスの学生会館の前で練習していました」と、振り返る。その後、部員たちの努力もあり、道場を確保し、マットなどの設備も整っていったという。「テコンドー経験者は私だけでしたが、やる気がある部員が多く、夢でいっぱいだったので、大変だと思ったことはなかったです」と、齊藤監督。
支えてくれる多くの人に感謝し、部員だけでなく、部にかかわるすべての人たちと一丸になって勝利をつかみ取る。「One for all.All for one.」(一人はみんなのために。みんなは一人のために)が、明大のスタイルなのだ。
また「地域とともにあるべきだ」という考えから、生田キャンパスがある地元で行われている多摩区民祭りや登戸東通り商店街わくわくナイトバザールで、基本型を演武するプムセを披露するなど、地域活動にも積極的に取り組んでいる。
齊藤監督は「たくさんの市民とふれ合う機会を持ち、大学内ではできないことを経験することで、学生も刺激を受け、地域活動への意識も高まってきました」と話す。
さらに、「学生の活力が地域にも刺激になり、活性化に少しでも貢献できているならうれしい。これからも積極的に地域活動に参加し、地域を支えていけるような存在になれるよう努力していきたい」と、地域とともにさらなる飛躍を目指している。(今週のリポーター:明治大学 有志学生記者 安藤大貴/SANKEI EXPRESS)