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女性の視点から描きました 映画「皇帝と公爵」 バレリア・サルミエント監督インタビュー
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難しい映画を撮っているように見えるが、「私生活では陽気でおしゃべりが大好きな人」と語るバレリア・サルミエント監督=東京都千代田区(高橋天地撮影) 1810年、フランス。武勇を誇るナポレオン皇帝はマッセナ元帥(メルビル・プポー)にポルトガル征服を命じ、ほどなくフランス軍は容易に任務を遂行したが、それはアイルランド貴族で2度英首相を務めたウェリントン将軍(ジョン・マルコビッチ)が仕掛けたわなだった…。
チリで生まれ、フランスへ亡命して映画監督を続けたラウル・ルイス監督(1941~2011年)の手による最後のプロジェクトが本作「皇帝と公爵」。ウェリントン将軍(1769~1852年)が率いる英国とポルトガルの連合軍がフランス軍を破るまでを描いた壮大な大河ロマンだ。撮影前にルイス監督が急逝したため、長年彼の作品で助監督を務めてきた妻のバレリア・サルミエント(65)が監督として登板した。
「監督を引き受けたのは私にとって大きな決断ではありません。経験がありましたから。むしろプロデューサーの方が大変だったかもしれませんよ」。6月の「フランス映画祭2013」のゲストとして来日したサルミエント監督は苦笑いを浮かべ、ドタバタした舞台裏の説明を始めた。「夫の死後、プロデューサーはマルコビッチにピンチヒッターを頼みました。でも『僕には無理だ』と断られ、それで私に打診があったのです」
マルコビッチ、プポーをはじめ、ミシェル・ピッコリ(87)、カトリーヌ・ドヌーブ(70)、マチュー・アマルリック(48)ら名優たちが名を連ねる本作で、いわば泥縄で監督を任されたサルミエント監督は、どう自分の色を出そうとしたのか。「強いて言えば、戦時中に生きる女性たちの視点から物語を描きました。もちろん男性のラウルが監督だったら作品は別のものになっていましたね。ラウルは多くを語らずに亡くなってしまったし、私はアーティストとしての能力を信じ、物事を考える自分の基準に従ってベストを尽くしました」
40年も連れ添ったラウル監督は、いつも「映画を撮りたい」と口にし、そのためなら、なけなしの金でさえもはたくような人物だった。最愛の妻が撮った本作を見たら…。「きっと彼は私の映画を好きになってくれると思うし、私に『映画監督を続けなさい』と激励もしてくれるはず。私がスランプで気分が落ち込んだとき、ラウルは『重要なのは撮り続けることだ』とよくアドバイスしてくれたから」。12月28日から全国順次公開。(高橋天地(たかくに)、写真も/SANKEI EXPRESS)
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