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【Q&A】W杯日本代表 FW8人「仕掛ける」サッカー目指す
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ブラジルW杯日本代表の発表会見で頭をかくアルベルト・ザッケローニ監督=2014年5月12日、東京都港区(大里直也撮影) サッカーのワールドカップ(W杯)ブラジル大会に臨む日本代表23人が決まりました。5大会連続5度目の出場となる日本には過去最高のベスト16を上回る成績への期待が高まり、イタリア人のアルベルト・ザッケローニ監督は攻撃的なサッカーで挑みます。
Q 選考のポイントは
A 1つは「ザック・ジャパン」の中心で、けがをしていたMF長谷部誠(ニュルンベルク)やDFの内田篤人(シャルケ)と吉田麻也(サウサンプトン)が選ばれるかでした。3選手は回復途上にあり、本大会までに万全な状態に戻るのか不安視する声もありましたが、監督は「今月(5月)下旬の合宿からチームメートと同じ練習ができるはずだ」とみて選出しました。
Q 代表から遠ざかっていた大久保嘉人(よしと、川崎)が「サプライズ選出」されました
A 昨季のJリーグ1部で26点を挙げて得点王に輝き、今季も好調です。監督は「急に入ってもチーム状況に応じて必要な仕事をできる」と豊富な経験と決定力を評価しました。MFの細貝萌(はじめ、ヘルタ)か中村憲剛(けんご、川崎)を入れるかで悩んだ末に2人とも外し、GK3人、DF8人、MF4人に大久保らFWは8人に上りました。監督は「仕掛けていくのが自分たちのサッカー」と攻撃で主導権を握る戦い方を目指します。
Q 欧州でプレーする選手が増えました
A 23人のうち半分以上の12人が欧州のクラブに所属しています。欧州組は前回南アフリカ大会が4人だったので3倍になり、W杯では過去最多です。大黒柱の本田圭佑(ACミラン)や香川真司(マンチェスター・ユナイテッド)、長友佑都(インテル・ミラノ)のようにビッグクラブの選手もいます。
Q 入れ替えは
A 出場国・地域は23人を含む予備登録メンバー(最大30人)を国際サッカー連盟(FIFA)に提出します。けが人が出てFIFAが認めた場合に限って、本大会初戦の24時間前までなら入れ替えできます。
Q 今後の日程は
A 5月21日から鹿児島県指宿市で国内合宿が始まり、(5月)27日に埼玉スタジアムでキプロス代表との壮行試合を行います。(5月)29日からは暑さ対策のために米フロリダ州タンパ近郊で事前合宿を実施し、6月2日にコスタリカ代表、(6月)6日にザンビア代表と強化試合を行います。ブラジルには(6月)7日に入る予定です。
Q 1次リーグの予想は
A 初戦はコートジボワールでFIFAランキング21位、第2戦はギリシャで10位、第3戦はコロンビアで5位。日本は47位で、ランキングでは上位のチームばかりです。前回大会は守りを重視した戦い方が功を奏し、1次リーグを突破しました。今回は、監督が「日本らしい」と考える攻撃的なパスサッカーで積極的に戦います。
≪「左で崩して右で仕留める」≫
主力としてピッチに立つのは昨年(2013年)11月の欧州遠征のオランダ、ベルギー戦で先発した選手だろう。主導権を握れるかは、攻撃的MFの位置に入る本田、香川、岡崎の3人が持ち味を発揮できるかにかかっている。
香川は左サイドで長友とコンビを組み、突破を図る。「左で崩して右で仕留める」というのが、チーム発足当初から培ってきた攻撃の狙いの一つ。2列目の右に入る岡崎は相手守備陣の裏を突く動きで、大きな得点源となっている。
トップ下の本田は当たり負けしない屈強な体と、独特のパスセンスで攻撃をリードする。前回大会に決めた左足の直接FKも大きな武器だ。
今野と吉田がセンターバックでコンビを組むDF陣は高いラインを保つことが求められる。守備的MFは遠藤に加え、豊富な運動量とボール奪取力を備えて急成長した山口の先発抜擢(ばってき)もあるだろう。ワントップの軸は柿谷とみられるが、堅守のギリシャにはポストプレーを得意とする大迫の起用も考えられる。(SANKEI EXPRESS)