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「手間をカネで」 黒猫、モンスト…経験値を上げたアカウント売買

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「手間をカネで」 黒猫、モンスト…経験値を上げたアカウント売買

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 「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」などスマートフォンゲームのプレーヤーの経験値を上げたアカウント(利用資格)の売買がインターネットオークションで横行している。高い能力を持つキャラクターやアイテム(道具)を入手する時間や労力を省くためとみられるが、「リアルマネートレード」と呼ばれるデータ売買はゲーム運営会社が禁止している上、「落札したのに、利用できない」といったトラブルも続出している。

 スマホゲームで不正

 大手オークションサイトでは、パズドラの他「クイズRPG魔法使いと黒猫のウィズ」「モンスターストライク」といった人気ゲームのアカウントが約2000も出品され、入札価格が数万円以上になっているものも。「有用モンスター超多数」「不正行為一切なし」などと購買意欲を刺激する書き込みも添えられている。

 希少アイテムが使用できるアカウントが売買される背景には、そのアイテムを入手することの難しさがある。手に入れるためには長時間遊んでゲームに上達するか、代金を支払って「ガチャ」などと呼ばれる電子くじを引く必要がある。

 スマホゲームで遊ぶ名古屋市の男子大学院生(23)は「ガチャで希少アイテムが当たる確率はかなり低く、まるで宝くじを当てるようなもの。当たれば、ゲームの攻略法が増えるし、友達にも自慢できる」と話す。

 ITジャーナリストの三上洋さんはアカウントの売買について「本来必要な手間を金で済ませるようになっている」と指摘。一方、立命館大の中村彰憲教授(コンテンツ産業論)は「最近のゲームはゴールが設定されていないものもあり、アイテムをそろえることも目的となっている」と分析している。

 落札しても使えず

 国民生活センターによると、こうしたアカウント売買に絡むトラブルの相談が目立ち始めたのは昨年(2013年)から。東海地方の30代の男性はネットオークションでアカウントを落札後、出品者からオークションを通さない追加取引を持ち掛けられ、約40万円を支払ったが、相手からアカウントは渡されなかった。

 また、ネット利用者の相談を受けている一般社団法人ECネットワーク(東京)によると、10代の少年が、アカウントが記録されたスマホそのものを約10万円で落札したが、届けられたスマホに入っていたアカウントは使えなくなっていた。

 パズドラの運営会社も2012年11月ごろから売買を確認。「詐欺事件に発展する危険性がある」としてプレーヤーに注意喚起し、違反者はゲームを利用できなくするなどの措置を取ってきているが、売買は後を絶たない。

 日本オンラインゲーム協会の担当者は「データ売買が違反だと知っていると、現金をだまし取られても相談しにくい。表面化しているトラブルは氷山の一角ではないか」と話している。(SANKEI EXPRESS

 ■スマホゲーム スマートフォンで遊ぶオンラインゲーム。他のプレーヤーとメッセージをやりとりしたり、協力してゲームを進めたりすることもできる。基本的に無料で遊べるが、ゲームを有利に進めるためのキャラクターや道具(アイテム)は課金システムを通じて入手することも可能。高額な代金請求が問題となったため、ゲーム運営会社は未成年者への課金額に上限を設けるなどしている。「ファミ通ゲーム白書 2014」によると、スマホ向けを含めたオンラインゲームの2013年の国内市場規模は6983億円。

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