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メッセージの意味考えてほしいな 「ウルトラセブン」アンヌ隊員役、ひし美ゆり子

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メッセージの意味考えてほしいな 「ウルトラセブン」アンヌ隊員役、ひし美ゆり子

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「思いがけず先輩女優の代役として引き受けたのがアンヌ隊員役。皆さんにこんなにも長く愛されるキャラクターになるなんて…」と振り返るひし美ゆり子さん=2014年8月5日、東京都豊島区(宮崎瑞穂撮影)  BD-BOX化

 特撮テレビドラマの不朽の名作「ウルトラセブン」(1967~68年、TBS系で放映、円谷プロ制作、森次晃嗣主演)のブルーレイボックス(BD-BOX)が、11月21日と来年1月28日にそれぞれバンダイビジュアルから発売される。

 11月発売の「『ウルトラセブン』HDリマスター BOX1」(2万9500円)には第1~25話(第12話を除く)、来年発売の「BOX2」(2万9500円)は第26~49話が収録されている。

 今回のブルーレイ化では、47年前に撮影された16ミリフィルム原版まで遡(さかのぼ)り、最新技術を駆使してHDリマスターを作成。俳優たちの表情の変化、衣装、セットが、生き生きとした色彩と明るさを備えた美しい映像で楽しめる。

 人類が考えるべき宿題

 「ウルトラセブン」は宇宙からやって来た侵略者の魔の手から地球人を守るウルトラ警備隊とセブンの活躍を描いた物語。セブンに変身するウルトラ警備隊員、モロボシ・ダン(森次)が恋心を寄せる同僚、友里アンヌ隊員を演じたのが、ひし美ゆり子(67)だ。

 SANKEI EXPRESSの取材に応じたひし美は、今でも多くのファンを魅了してやまないセブンの魅力について、「セブンは地球を取り巻く諸問題をテーマに、視聴者に対してさまざまなメッセージを送っています。どれも人類が考えるべき普遍的な宿題ばかりだから、半世紀が過ぎた今でもセブンが輝きを失わないのでしょう」と説明した。

 演技に頭がいっぱい

 セブンはやがて地球を後にするダンと、地球に残るアンヌの悲恋の物語としても注目されたが、ひし美は2人の恋の行方にそれほど関心がなかった。

 「確かに2人の悲恋があったからこそ『ウルトラセブン』がしっとりとした余韻を残す作品になったのかもしれません。でも、撮影時に女優のキャリアがわずか1年しかなかった私は、しっかりと演技しようと、それだけで頭がいっぱいで…」

 ひし美は今でも時折「ウルトラセブン」をDVDで視聴するそうだ。「見たときの年齢によって感想や疑問も違ってくる奥深い作品。チビっ子たちには何度も見て、セブンのメッセージの意味を考えてほしいな」。8月5日には東京・池袋のサンシャインシティ文化会館で開催中の「ウルトラマンフェスティバル2014」(8月31日まで)の特別ゲストとしてトークショーに参加し、大勢のファンを喜ばせた。(文:高橋天地(たかくに)/撮影:宮崎瑞穂/SANKEI EXPRESS

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