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“心なきSNS”永遠に削除へ ロビン・ウィリアムズさん娘に残酷な写真投稿

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“心なきSNS”永遠に削除へ ロビン・ウィリアムズさん娘に残酷な写真投稿

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 8月11日に63歳で自ら命を絶った米俳優、ロビン・ウィリアムズさんの娘で女優のゼルダさん(25)が、心ないネットユーザーから送られてきた嫌がらせの写真や中傷メッセージにショックを受け、交流サイト(SNS)の使用を停止した。父親が亡くなる2週間前の7月31日に25歳の誕生日を迎えたゼルダさんは、SNSで父親から心温まるバースデーメッセージを受け取るなど親子で利用していた。卑劣な投稿者に対して喜劇俳優の父親譲りのユーモアで気丈に切り返してみせたが、残酷なネットの刃は、その心をさらに深く傷つけた。

 アカウント削除

 「ごめんなさい。乗り越えるべきだったのに。私の端末から長期間、いや多分、永遠に削除します。さよならを言うときがきたのです」

 ゼルダさんは13日、短文投稿サイト、ツイッターにこうつづり、利用に必要なアカウントを削除した。

 また、写真共有サイト、インスタグラムでも「心が癒やされるまで、しばらくアカウントを離れ、削除するか否かを決めます。この困難な時に、礼儀をわきまえてください」と抗議のメッセージを書き込み、使用停止を表明した。

 米メディアの報道によると、少なくとも2人の投稿者からゼルダさんに悪意のメッセージが送られてきた。父と娘に対する誹謗(ひぼう)中傷だけでなく、加工されたロビンさんの残酷な写真も投稿していた。この2人は“札付きのワル”で、何度もツイッターの利用を停止されたが、その度に新しいアカウントを不正に取得し、投稿を繰り返していたという。

 ユーモア交え抗議

 ゼルダさんはブログサイト、タンブラーで、ファンに対して「思いやりのある言葉をかけてくれた方々へ。父が一番好きだったのは、あなた方を笑わせることでした」とつづり、感謝を表明。一方で、卑劣な投稿者には「否定的なことをする方々へ。父はあなたの家にハトの群れを送っていますよ。あなたの車にふんをさせるためです。あなたが洗車した直後にね。とにかく、父は笑うことが大好きだったんです」と、ユーモアたっぷりに抗議し、喜劇俳優の娘の矜持(きょうじ)を示した。

 父とつながっていた場所

 ゼルダさんはツイッター、インスタグラム、タンブラーで計28万人の“読者”を持ち、SNSを愛用してきた。先月(7月)31日のゼルダさんの誕生日には、ロビンさんがインスタグラムに幼いゼルダさんを抱いた2人の写真を投稿し、「今日で生まれて四半世紀だけど、いつまでたっても僕のかわいいベイビーだよ。誕生日おめでとう。愛してる!」とのメッセージを贈っていた。これが、ロビンさんの最期の投稿だった。

 ロビンさんは3度の結婚歴があり、ゼルダさんは2人目の妻との間に生まれた一人娘。ロビンさんが、大ファンだった任天堂のゲームソフト「ゼルダの伝説」から名前を付けたのはよく知られており、ゲームのテレビCMで共演したこともある。

 そんな父と娘をつないできたSNSだが、ゼルダさんはあまりの非情さに、ついに決別することにした。

 米国では、ネット上で誹謗中傷や暴言を繰り返す行為は、釣りを意味する「トロール」と呼ばれ、日本でも「ネット荒らし」などとして社会問題になっている。SNSの提供者側もさまざまな対策を講じているが、十分には機能しておらず、卑劣な投稿者は増殖し続けている。(SANKEI EXPRESS

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