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【クレモンティーヌのパリ便り】子供を持つ幸せ、持たない幸せ
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パリの幼稚園の子供たち。大切なことを見つけて羽ばたいてほしいです!=フランス・首都パリ(クレモンティーヌさん提供) 皆さん、お元気ですか?
パリは珍しく秋晴れが続いています。娘のソリタは今週から友達3人と日本に旅行に出かけています。3人のお友達は初めて日本に行くので、娘が中心になってプランを立てました。若者に人気のゲストハウスに宿泊しながら、東京、京都、直島、広島、鎌倉を訪れています。母としてはフランスにはない日本の美しさや、日本人の優しさに触れて、たくさんのことを感じ、成長して帰ってくることを心より望んでいます。
旅行といえば、今日は、私の友達で、旅行が大好きなカップルの個性的な生き方について、皆さんにお話ししたいと思います。今年で結婚20周年を迎える親友チェリーの妹、クレールとご主人のアランは大の旅行好き。6カ月パリで働き、6カ月の旅に出るというライフスタイルを確立しています。大きなリュックを背負い、アマゾンやシベリアなどマイナーな場所に長期滞在するのが2人のスタイル。旅先でのいろいろな人たちとの出会いが2人にとって何よりの財産だそうです。
仕事のキャリアや家庭生活よりも「世界中を旅行する」ことを人生のプライオリティー(優先事項)にしている2人の生き方を周りの人たちも尊重しています。人にはそれぞれの人生を選択する権利があります。彼らのような生き方を選択する人もいていいと思いませんか?
実は一度、クレールと「子供を持たないという選択は同じ女性として理解し難い」と言う深い話をしたことがあります。その時の彼女の答えを今でも忘れることはできません。
「私たちは子供を持たない選択をしたのではなく、子供を持てないという事実にとらわれずに生きる選択をしたの。彼と2人で何度も話し合った結果、共通の趣味である『旅行』を人生の中心にすることを決めたのよ」
そう、彼らは子供を持てないことを嘆き悲しみ、人をうらやましく思いながら生きるより、与えられた現実の中で自分たちの人生を楽しむ選択をしたのです。無意識のうちに子供を持つことが女性の一番の幸せだと決めつけていた自分を恥ずかしく思いましたね。
幸せの形は人それぞれですもの。あなたにとっての幸せを見つけることが、有意義な人生を生きる鍵なのだということを教えてくれた、すてきなカップルのお話でした。
子供の頃に思ったような「理想的な人生」にとらわれすぎ、大切なことを見逃さないように生きていきたいですよね。