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「娯楽帝国」盛衰 Star Wars試金石 ディズニーCEO、13年の長期政権へ

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「娯楽帝国」盛衰 Star Wars試金石 ディズニーCEO、13年の長期政権へ

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 米ウォルト・ディズニーは2日、会長兼CEO(最高経営責任者)のロバート・アイガー氏(63)の任期を2018年6月末まで2年間延長することを決めた。05年のCEO就任から約13年に及ぶ長期政権となる。積極果敢なM&A(企業の合併・買収)による事業拡大に加え、映画「アナと雪の女王」の爆発的ヒットなどで原点であるアニメの復活を成し遂げ、株式時価総額を在任中に3倍に増やした経営手腕が評価された。手中に収めた「スター・ウォーズ」の新シリーズの公開も来年12月に控えており、“ディズニー娯楽帝国”のさらなる拡張をもくろんでいる。

 「創造的な事業には失敗や失望がつきものだが、今後も自分がディズニーで起こることの一部であり続けることにとても興奮している」

 アイガー氏は、取締役会が任期延長を決めたことを受け、10月2日付の米紙ニューヨーク・タイムズで抱負を語った。

 以前は2015年での退任を表明していたが、16年までの延長に同意し、今回さらに在任が2年延びることになった。

 アイガー氏は就任直後の06年にアニメ映画「トイ・ストーリー」などを手掛けるピクサー・アニメーション・スタジオを74億ドル(約8000億円)で買収。09年には「スパイダーマン」などのヒーローの権利を持つマーベル・エンタテイメントを40億ドルで、12年には「スター・ウォーズ」のルーカスフィルムも40億ドルで傘下に収め、次々と有力コンテンツを手に入れた。

 株式時価総額3倍に

 他力だけでなく、昨年は「アナ雪」を生み出し、1994年の「ライオン・キング」以来、低調だったディズニー・アニメの復活を印象づけた。

 さらにテーマパーク、リゾート、海外事業でもことごとく成功し、傘下のスポーツ専門局ESPNも絶好調。株価上昇で時価総額は、就任中に500億ドルから1500億ドルにまで膨らみ、株主を大喜びさせた。

 その経営手腕について、辛口の著名アナリスト、マイケル・ナサンソン氏も「率直に言って、驚くべき仕事をしてきたと評すべきだろう」と称賛を惜しまない。

 ニューヨーク生まれのユダヤ人であるアイガー氏は大学卒業後、ローカル局で気象予報士を務め、74年に米3大ネットワークのABCに入局。ドラマ「ツイン・ピークス」(90~91年)をヒットさせて大出世しABCのトップに。96年にABCがディズニーに買収された後も存在感を発揮し本家の頂点に上り詰めた。昨年の年収はなんと3430万ドル(約37億円)。

 生みの親・ルーカスは不在

 アイガー氏は今後、スター・ウォーズのコンテンツを最大限に活用し、さらに稼ぎまくる構えだ。新シリーズ「エピソード7」の3部作を2015年以降、毎年1本ずつ公開するほか、スピンオフ(派生)作品も複数制作。テレビアニメやゲーム、テーマパークにも展開し、少女向けのおもちゃまで売り出す計画だ。

 だが、不安もある。生みの親であるジョージ・ルーカス氏(70)は会社売却後、一線から身を引き、制作に関わっていないのだ。

 「物語はジョージの頭の中にしかない。ルークやレイア姫と一緒に育ってきたオールドファンを満足させると同時に、それを体験していない若者や子供を熱狂させるのは難しい」(米芸能メディア)。ディズニーの手によるスター・ウォーズは、まさに帝国のこれからの盛衰を左右する試金石となる。(SANKEI EXPRESS

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