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J・デップ愛犬 安楽死の危機 豪農相、検疫違反で警告 夫妻は急遽帰国

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J・デップ愛犬 安楽死の危機 豪農相、検疫違反で警告 夫妻は急遽帰国

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主演映画のPRで来日した米人気俳優ジョニー・デップさん(左)と妻で女優のアンバー・ハードさん。多忙な2人はプライベートジェット機で世界を飛び回っている=2015年1月26日、東京都大田区・羽田空港(AP)  米人気俳優、ジョニー・デップさん(51)と妻で女優のアンバー・ハードさん(29)が映画の撮影で滞在中のオーストラリアに同伴させた愛犬2匹が、当地の動物検疫を受けずに“違法入国”したとして安楽死の危機に直面し、ファンたちが「2人の愛犬を救え」とネット上で大規模な請願活動を展開する騒ぎがあった。結局2人は安楽死を避けるため15日夜、愛犬とともに急遽(きゅうきょ)、米ロサンゼルスに帰国することになった。動物検疫をめぐる畜産大国オーストラリアならではの厳格な対応は、普段は表面に出てこない主権国家の強面(こわもて)な顔を多くの人に思い起こさせている。

 自家用機使い入国

 5月14日付米紙ニューヨーク・タイムズや15日付オーストラリア紙シドニー・モーニング・ヘラルド(いずれも電子版)などによると、デップ夫妻は2003年から始まった人気海賊映画でデップさんが主人公の「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズの5作目の撮影で4月21日、プライベートジェット機でブリスベンの空港に到着した。だが、入国の際、愛犬のヨークシャー・テリア、「ピストル」と「ブー」の2匹を税関に申告せず、動物検疫も受けさせなかった。

 これが大問題となった。世界最大の羊肉の生産・輸出国であるオーストラリアは、羊などへの感染症を水際で防ぐため、世界有数の厳しい動物検疫体制を敷いている。犬の場合は数週間かけて19段階もの検査過程を経る必要があるほか、ほとんどの動物には10日間の隔離期間を義務付けている。

 オーストラリアのバーナビー・ジョイス農相(48)は、2匹をペットトリマー店に同伴するデップさんが目撃され、事実が判明したと説明し、14日、「ジョニー・デップだからといって、わが国の法律の対象外にはならない」と激怒。

 さらに「16日までに国外に連れ出さなければ2匹を安楽死させることになる。これは冗談ではない。各国にはそれぞれ敏感になるべき事柄があり、わが国にとってはそれがバイオセキュリティー(生物の安全)に関する法律なのだ」と訴えた。

 ネットは賛否両論

 この措置に米紙USATODAYが「オーストラリアがデップの愛犬を殺すと脅す」との見出しで報じるなど米メディアが反応。英紙ガーディアン(電子版)は安楽死までのカウントダウンを表示し、ツイッターなど交流サイト上ではオーストラリアの動物検疫が厳し過ぎるとの批判が続出。請願サイトでは「お願いです農相! かわいい子犬を殺さないで」との請願書にファンら約1万3000人が署名する騒ぎとなった。

 しかし一方で、5月14日付米紙ワシントン・ポスト(電子版)はオーストラリア側の厳しい検疫措置について「オオヒキガエルのような外来種から国内の環境を守るため重要な役割を果たしている」と評価するなど、肯定的な論調もみられた。デップさんの広報担当者は、この件についてコメントを拒否している。

 賛否両論が渦巻いているが「これは正当な理由による厳格な法律である」(ジョイス農相)とのオーストラリア政府の認識は揺るがず、デップ夫妻は愛犬を救うため予定外の帰国を強いられる羽目になった。

 今後、デップさんには多額の罰金が科せられるが、それで問題が一件落着するかどうかは予断を許さない。

 ジョイス農相は「わが国の法律に違反しているなら、彼は米国の法律にも違反している可能性がある」と指摘。「米国が2匹を再入国させるか心配だ。再入国できなければ2匹に行くべき場所はあるのか?」と述べ、安楽死の可能性は捨てきれないとの認識を示した。騒ぎはしばらく続きそうな気配だ。(SANKEI EXPRESS

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