ニュースカテゴリ:EX CONTENTS
スポーツ
【南米サッカー】チリ初V王手 大統領も熱狂 コパ・アメリカ 地元でアルゼンチンと決勝へ
更新
コパ・アメリカの準決勝、チリ対ペルー戦で、国旗を振ってチリ代表を応援するサポーター。地元代表の活躍で、チリ全土は冬の寒さを吹き飛ばす熱気に包まれた=2015年6月29日、チリ・首都サンティアゴ(AP) カナダではサッカーの女子ワールドカップ(W杯)がいよいよクライマックスを迎え、日本代表「なでしこジャパン」があす(日本時間)、2連覇をかけて決勝で米国代表と対戦するが、女子W杯とほぼ時を同じくして地球の裏側チリでは、男子フル代表によるコパ・アメリカ(南米選手権)が開催され、チリの健闘によって空前の盛り上がりを見せている。5日午前(日本時間)には、チリ対アルゼンチンの決勝が行われ、入場チケットには2万5000ドル(約300万円)という信じがたい値がついた。女性のミチェル・バチェレ大統領(63)も公務よりサッカー観戦を優先させ、代表に熱いエールを送っている。
コパ・アメリカは南米ではW杯に次ぐ重要なサッカーイベントだが、熱狂度ではW杯をしのぐ。W杯には南米からは4、5カ国の代表しか参加できないが、コパには南米サッカー連盟加盟の10カ国すべてが勢ぞろいし、ボリビアやパラグアイなど国際的には弱国と見られがちなチームも、ブラジル、アルゼンチンなどのサッカー大国を相手に一歩も引かない互角の戦いをするからだ。国家の威信をかけた真剣勝負の場であり、最初から結果が見えている試合など全く存在しない濃密な大会だ。王国ブラジルの優勝回数が意外と少ない(3位)のも、マークがきつく、小国に足をすくわれることが多いためである。
6月11日に開幕した今年の大会には、加盟国10チームとメキシコ、ジャマイカの招待国2チームの計12チームが参加。メッシ(アルゼンチン)、ネイマール(ブラジル)、ハメス・ロドリゲス(コロンビア)といった世界最高クラスのスーパースターたちも勢ぞろいし、3グループによるリーグ戦を勝ち抜いた8チームによる決勝トーナメントが24日から行われてきた。
現地メディアによると、29日の準決勝でチリがペルーを2-1で下すと、スタジアムで観戦していたバチェレ大統領は声明を発表。「うれしくて何かしゃべらずにはいられない。きっとロハ(代表の愛称、『赤い』の意)は優勝し、全土を歓喜で包んでくれると確信している。優勝したら国を挙げて冷静に祝おう」と呼びかけた。
チリはこれまで4回、コパの決勝に進出しているが、いずれも準優勝に終わっており、宿敵アルゼンチンに勝てば、悲願の初優勝となる。盛り上がりは尋常ではなく、チリ紙は、1962年のW杯自国開催で3位に入って以来の熱狂ぶりだと報じた。
現地時間の4日に行われる決勝戦のチケットはまさに“金券”と化し、40ドルの標準的な席の券がネットオークションで625倍の2万5000ドルという値がついた。バチェレ大統領も観戦するが、実は大統領はチリ訪問中のペルーのオジャンタ・ウマラ大統領(53)と会談する予定だった。首脳会談をキャンセルしての応援となったが、相手のウマラ大統領も「こんな時に大統領がスタジアムにいなかったら、国は大変なことになる。アルゼンチンは何回も優勝しているし、私もチリを応援する」と理解を示した。
サッカーが人生、サッカーが国家とも言うべき「地域柄」がそこにはある。