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最新アルバムで原点回帰 Def Tech
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中国生まれオアフ島育ちのシェン(左)と、東京のサーフショップに育ったマイクロの2001年結成のユニット、デフラック=2015年6月25日(提供写真) Def Techの2005年の1st「Def Tech」は、エレクトロ的なトラックにポップなメロディーやラップが乗った、画期的なサウンドだった。今にして思えば現在大流行中のEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)の走りだったともいえる。早すぎた。最新アルバム「Howzit!?」を聴いて驚くのは、アコースティックな手ざわり、ナチュラルさ、メロディーの柔らかさだ。
「今年の初めにハワイのバーベキューパーティーで、ジェイク・シマブクロさんとセッションをし、そこでできた曲で『これだ!』と一気にアルバムの方向性が決まったんです」
ハワイというとフラダンスとハワイアン音楽というイメージをもたれる方が多いと思うが、今ハワイを席巻しているのは、ボーカルが中心の情感豊かなポップスだ。パーティーの喧噪(けんそう)の中、奏でられたジェイクのウクレレ、その数分の演奏がきっかけで、地元へと気持ちが転換したという。
「僕たちのやっている音楽はジャワイアン・レゲエと呼んでるんです。ジャパン+ハワイ+ジャマイカということですね」
ハワイでは1990年代にシャギーなどクラブ音楽のジャマイカン・レゲエが大流行するようになった。トンがったレゲエやヒップホップが流行する中、ルーツ指向の地元音楽であるアコースティック音楽も絶えることはなかった。さまざまな米国本土からの流行音楽がハワイを通り過ぎていくが、ハワイのポップスは負けじと盛り上がっている。
「2000年代になると、サーファーのジャック・ジョンソンがメガブレークしたり、ブルーノ・マーズも世界的に有名になりました」
1970年代もセシリオ&カポノやカラパナなどハワイからのヒットが出たが、現在は、その頃に比べても熟成してきている。彼らの好きなマウイ出身のアヌヘアや、エリマックといった歌手も素晴らしい。今回Def Techが奏でるのは、ルーツであるハワイ音楽や郷土愛に響く旋律など、さまざまな地元的な要素が詰まっているのだ。
「原点回帰なんですね。ハワイでこの5月に初めて大観衆の前でライブをしたんですが、熱い反応を得られて、本当にうれしかった」
ハワイのおいしい料理を教えて、との問いに「プレートですよ」とさりげなく、シンプルなランチ料理を示してくれた彼ら。その音は、その料理のように誰にでも愛される味を持ち、風土が育んだ魂の力に満ちている。
≪「タロージロー」も名前候補に≫
「Def Tech」の由来は「超カッコいいテクニック」と「テクニックをひけらかさない」の2つの意味からきている。名付け親はRIZEのボーカルJESSE。
ちなみに「Def Tech」の他にも、「タロージロー」という名も候補に挙がっていた。
自らの音楽を「ジャワイアン・レゲエ(ジャパン+ハワイ+ジャマイカ)」という新しいジャンルとして位置づけている。(アーティスト・作詞家 サエキけんぞう/SANKEI EXPRESS)