地球の樹木3兆本、従来推定の8倍あった 21世紀から年間150億本喪失
更新また、研究チームは、気候、地形、植生、土壌、人為的行動などの影響因子が、自生数や樹木密度にどのようにかかわっているかも解析。人類史上、農業が始まった約1万2000年前と比べると、地球上の樹木はすでに46%が消滅し、その減少ペースは加速を続け、21世紀に入ってからは毎年約150億本ずつ失われていると結論づけた。
地球温暖化の防止には、温室効果ガス、中でも温暖化への影響が最も大きいとされる二酸化炭素の大気中の濃度を増加させないことが重要で、森林がその吸収源として大きな役割を果たしている。京都議定書での日本の温室効果ガス排出量削減目標6%のうち、3.8%は森林による吸収量で達成する計画になっていたほどだ。
気候や健康に影響
クラウザー氏は「人類は地球上の樹木をほぼ半減させてしまった。その結果が、気候や人間の健康に大きな影響を及ぼしていることは疑う余地がない。健全な森林を取り戻すには多大な努力が必要で、森林再生に向けた取り組みを全世界で強化しなくてはならない」と訴えている。

