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北欧など飲み頃 温暖化でワイン産地北上

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北欧など飲み頃 温暖化でワイン産地北上

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 逆にスペインやイタリアのワイン農家にとっては受難だ。ハンソンさんは「南欧のワインは糖分が増え過ぎて『アルコールの強いレモネード』みたいになっている」と説明する。スペインでは暑さを避けるため、標高1000メートル級のピレネー山脈の地帯に畑を移す農家もあるという。

 ただ、ハンソンさんも、今後ワイン造りを軌道に乗せられるかどうかを判断するには「あと2、3年は様子を見る必要がある」と慎重だ。

 ズフレー氏も「年によって冷夏だったり多雨だったりして気候は不安定だ。来年どうなるかは誰も分からない」と過度な楽観論にくぎを刺した。(共同/SANKEI EXPRESS

 ■温暖化と食料生産 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書によると、熱帯および温帯地域のコムギ、コメ、トウモロコシについて、世界の平均気温が20世紀終盤の水準より2度以上上昇した場合、一部の場所では生産性が向上する可能性がある。ただ全般的には気候変動に適応しなければ生産に負の影響を及ぼすと予測される。一方、4度以上上昇すれば、食料需要が増えている現状では、世界規模での食糧安全保障に大きなリスクをもたらすこともある。(共同/SANKEI EXPRESS

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