農林水産品 TPPにらみ品質向上 中山間地にも好機 小規模で手間重視
更新環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)をにらみ、コメ、果物から養殖魚、木材まで農林水産品の品質向上の取り組みが各地で広がっている。地元自治体が品種改良や品質検査などを支援しているケースも多く、地域を挙げて外国産に対抗、輸出にも活路を見いだす狙いだ。
昨年10月のTPP大筋合意を受け、共同通信が直後に実施した全自治体アンケートで、TPP対策として「販路拡大」など積極的な取り組みを挙げた自治体を調べたところ、約70市町村が約40品目の品質向上を進めていた。
一方で、人手不足や輸出先の残留農薬規制などの壁も浮上、政府が提唱する“攻めの農業”の課題となりそうだ。
コメの品質向上は各地で進められ、日本食ブームの欧州やアジア一円に販路を求める動きも目立つ。新潟県魚沼地域産のコシヒカリを先進例として、自治体側は中山間地の寒暖の差を利用した食味向上や、農薬や化学肥料を極力減らす栽培を勧めている。
和歌山、愛媛、静岡各県のミカン産地は、糖度の高い品種の開発や検査を徹底し、アジアや北米への輸出に取り組む。四国で作るユズはフランスで人気、茶の産地は輸出先の農薬や検疫への対応を進めている。山梨、長野両県は高級ワイン造りと結び付けたブドウ栽培の取り組みを進めている。
