【試乗インプレ】これが軽?小型車の基準すら塗り替え得る乗り心地 ホンダ・N-BOX(前編)
更新道中、一息入れようとコンビニの駐車場に入る。車庫入れハッピーな軽だから、テキトーな入り方をしてちょっと斜めになってしまっても、枠から変にはみ出すようなこともない。ガラス面積が大きく下端が低いおかげで視界は良好。死角をカバーするミラーやカメラも先代譲りで充実しており、子供の巻き込み事故などが気がかりなファミリーユーザーでも安心感が高い。
高速でも印象変わらず 追い越し加速は…
2日目は5時起きして日帰りツーリングに繰り出す。今回の行先は当連載お初の埼玉県。34カ所の札所を擁する霊場、かつ日本の地質学発祥の地であり、高度成長期に都心の建設ラッシュを支えたセメントの産地としても知られる(ブラタモリの受け売りです)秩父に向かう。練馬インターから関越道へ。まだ朝霧の残る県南エリアの走行車線を80~100キロで巡行。
100キロ巡行時のエンジン回転数は3000あたり。一般道同様、エンジンルームからのノイズ、ロードノイズ、風切り音は低く抑えられ、同乗者との会話も普通の音量で問題ない程度に静粛性は保たれる。
直進安定性も意外に良く、一般道で感じた重厚感そのままに安定した走りっぷり。
で、肝心の追い越し加速だが、こちらはさすがに自然吸気エンジンの軽らしい非力さが表れる。100キロ巡行時の3000回転から上の高回転域ではトルクの上昇が頭打ちになるのに加え、加速が始まるのがワンテンポ遅れるCVTの空転感もあって、追い越し車線の車間距離が短い時は車線変更に躊躇する。とは言え、先行車が多少遅くてもいちいち追い越したりしない、というユーザーなら自然吸気エンジンで不足はないと思う。
登り坂ではターボが欲しくなる
関越道・花園ICから皆野寄居有料道路を経由して秩父市内に入る。秩父市街を見下ろし武甲山を臨む丘陵に広がった自然豊かな秩父ミューズパークで撮影を終えた後、東京への帰路は国道299号線で埼玉県・飯能を経由するルートをとった。比較的緩やかな勾配のこのワイディングロードで、登坂力と旋回性能を試す。
まず上り坂だが、概ね高速道路での追い越し加速と同じ印象。思ったようなスピードでは登ってくれない。前後に他のクルマが走っていない制限速度内という状況で考えれば必要十分なのだが、実際の場面では前後のクルマが制限速度を少し超える速いペースで流れていることも少なくない。片側1車線で、登坂車線以外で後続車に道を譲りにくい山坂道では、もう一押しのトルクが欲しくなる。1名乗車でもこんな印象だから、坂道を走る機会の多いユーザー、なかでも日常的に多人数乗車をするユーザーはターボ仕様を選んだほうが満足できそうだ。
長い下り坂でシフトを「L」に入れると程よくエンジンブレーキがかかる。エンジン回転数は速度に応じて3000~5000回転あたりに上がるが、前述したように高回転時のエンジン音が不快ではないから、延々続く下り坂でも精神的なストレスが少ない。


















