〈日本人CA〉私たちが世界の空で“モテる”理由とは
航空会社ごとのサービスや安全基準の違いはありますが、「機内でお客様に最高のおもてなしを提供する」という精神はどの会社も同じ。世界中の航空会社は、「空の上の最高のサービス」を目指し、ソフト面でもハード面でも切磋琢磨しているのです。
▽「日本人CA」がなぜ重宝されるのか
日本人のお客様にとって、日本の航空会社はやはり安心感が違いますよね。以前日系航空会社にて勤務していた際にも「僕は〇〇しか乗らないから」「やっぱりOOが一番だよね」と、「ANA派」「JAL派」のように、日系を好んで利用される方が多いように感じました。
日本語が通じるのはもちろんですが、日本人らしいちょっとした気遣い、まさに「痒い所に手が届くようなサービス」がお客様の心を掴むのではないでしょうか。
私も日系新人時代、「気づき」に対して先輩CAから、何度もご指導をいただきました。「机にお薬を出してらっしゃる方がいらしたらどうする? お水が必要かうかがって、さらに今日の体調は優れないのかうかがうこと。寒い暑いはないか、機内の温度は適切か、もし寒いのであればブランケットをお出しして、お水も白湯にすること」。さらにフライト中から到着までそのお客様の様子を観察し、「顔色が悪そうであればお声がけすること。元気に降機されるまでずっと気遣うこと」と教えられたのです。
国内線でCAが乗務するのは1日約3便。1便に出会うお客様は300名から500名ほどいらっしゃる中で、このように一人一人の様子に気づき、さらにアクションを起こすことが求められていました。
▽普段のサービスからして質が高い日本
最初はドリンクをサービスするだけでいっぱいいっぱいでしたが、先輩方のご指導のおかげで、お客様が搭乗されるときから目を配り、一人一人の様子を伺いサービスをすることの基本が徹底され、その経験が現在の乗務にも大変役立っています。
日本の航空会社のサービスは世界的にも評価されていますが、外国人にとって日本のコンビニでのサービスも感動的だそうです。ちょっとしたカフェや売店の店員さんでさえ笑顔で丁寧な対応をしていて、それが普通になっている。日本では普段の何気ない環境の中で、素敵なサービスがありふれているのです。