【木下隆之のクルマ三昧】知られざる「自動車運搬船」ルポ プロの技に驚嘆だけど…
更新積み込みは、およそ8名で構成されたグループがひとつのチームとなる。そのうちの7名がクルマのステアリングを握り、整然と等間隔で船に乗り入れていくのだ。残りの1名は1ボックスモデルの運転を担当している。隊列のあとを追い、積み込みが終わったドライバーを乗せてまたポートに戻るというシステムだ。
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そのグループが3チームあった。つまり、絶えずどれかのチームが船に向かって走らせていくことになるのだ。その繰り返しである。
その様子には一切の無駄がない。いかにも運転のプロといった慣れたドライビングに感心しきり。クルマに乗り込んだと思ったら、まったく躊躇することなく走り出す。前後の間隔は数mで、次々と船に吸い込まれていくのだ。一切の無駄がないのだ。
◆圧巻の神業、車庫入れならぬ船入れ
もっと圧巻なのは、船内での駐車が神業であることだ。クルマとクルマの前後の間隔は30cm。左右の幅は10cm。接触しそうで見学しているこっちがヒヤヒヤしてしまうほどである。駐車したら別のスタッフが、荷崩れしないように床に固定をして完了である。それを4500台分こなすのである。




