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政府、モルドバに50億円借款供与 医療機器輸出、東欧開拓の足がかり
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政府は、東欧のモルドバ向け医療機器の輸出について、早ければ今秋にも円借款を供与する方針を固めた。日本の機器などの活用を条件とする方向で相手国政府と調整中で、借款額は約50億円とみられる。
機器輸出だけでなく、メンテナンスや操作する人材育成についても国際協力機構(JICA)が協力する。これを機に周辺のルーマニアやロシアなどの医療市場開拓の足がかりにしたい考え。
今回、モルドバ政府から首都キシニョフなどにある国立病院向けに磁気共鳴画像装置(MRI)など最新の医療機器導入計画について協力要請があった。これを受け、JICAはモルドバからウサティ保健相や国立がん研究医療センター幹部ら18人を招聘(しょうへい)。すでに来日しており、17日までの滞在中にオリンパスや島津製作所などの医療機器メーカーや病院などを視察。15日には東芝メディカルシステムズや大手商社など16社が参加して商談会も開く。
モルドバは1人当たりGDP(国内総生産)が1980ドル(約17万4000円)とベトナムよりも若干低い「低所得国」。医療機材の老朽化に加え最新の機器が未導入のため、脳腫瘍や脳梗塞の検査や診断態勢が不十分。
国民の死因の大半が心血管疾患や糖尿病などの非感染症で、高度医療の導入が優先課題となっている。
日本からは過去2度にわたりJICAの無償資金協力によって国立病院向けにオリンパスや島津製作所などの医療機器を提供。現在も稼働しており、日本製品への評価は高く、同国への初の円借款供与で日本製機器などを売り込む。
EU(欧州連合)加盟を目指すモルドバへの機器輸出には欧州の安全規格「CEマーク」の取得が必要だが、中小企業には手続きやコストがネックになる。
これについて日本政府は、昨年メキシコ政府との間で日本の薬事登録制度で認可された製品はメキシコの登録制度と同等と認定することで合意、手続きの大幅な簡素化につなげた経験を生かし、モルドバ政府にも同様の手続き簡素化を求めたい考え。
政府は民主党政権下の昨年9月、医療機器やサービスを一体でインフラ輸出する方針を打ち出し、20年までに輸出額を約20兆円規模に拡大する目標を掲げた。
安倍新政権も成長戦略の一つに医療分野を掲げている。これまでベトナムやスリランカ、イラク向けの医療分野で円借款を供与しており、今後はインドなどにも協力を打ち出す考え。