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TPP交渉参加へ「縦割り」打破 政府対策本部設置、国内調整官も起用
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政府は22日、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に関する関係閣僚会議の初会合を国会内で開き、交渉参加に向けて省庁横断型の政府対策本部を設置することを決めた。
本部長は甘利明・TPP担当相が務め、事務方トップとして対外交渉担当の「首席交渉官」と国内調整に当たる「国内調整総括官」も置く。司令塔となる本部で「行政の縦割り」を打破し、7月にも参加する交渉に向けた戦略立案を加速する。
安倍晋三首相は会議冒頭、「強い交渉を進めていくためには政府一体となって臨める体制をつくることが極めて重要だ」と述べた。
政府対策本部は約50人でスタートし、最終的に対外交渉が約70人、国内調整が約30人の計100人規模とする方針だ。国内調整では国内対策が課題となる「農林水産」など分野別にチームを編成する。首席交渉官と国内調整総括官の人選は最終調整に入っており、近く発表する。
日本はこれまで2カ国・地域間で13の経済連携協定(EPA)などを締結してきたが、交渉では経済産業省が自動車などで相手国に関税撤廃を求める一方、農林水産省が農水産品の関税維持を主張。「一定の譲歩をした上で、相手国から妥協を引き出すバランス感覚が欠けていた」(浦田秀次郎・早大大学院教授)
政府対策本部は省庁の利害を超え、総合的に国益を判断する構え。実際、交渉では日本が乗用車でオーストラリア(関税率5%)や、カナダ(6.1%)に関税撤廃を求める一方、日本は小麦(252%)など農産品の関税を削減するよう求められる公算が大きく、貿易自由化の恩恵を享受するためには一定の代償は避けられない。
また、TPP交渉のテーマは関税撤廃など21分野に及び、参加国の利害も錯綜(さくそう)しており、他国との連携も不可欠だ。例えば、自民党が関税死守を目指す農産品の重要5品目のうち砂糖は、米国が関税撤廃に慎重。「聖域」確保に向け、どの国を味方とするかという難しい判断も迫られる。
通商交渉は「参加国同士が市場開放という痛みを分け合った上で、どれだけ自国のメリットを積み上げていけるかが勝負」(外務省幹部)。TPPで最大限の国益を確保するために、政府対策本部が司令塔として指導力を発揮できるかどうかがカギとなる。