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産業用ロボット設置基準を緩和 人間との共同作業可能に
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国産の産業用ロボット出荷台数 政府は製造業の国際競争力強化を狙いに、月内にも工場などの産業用ロボット設置規制の緩和方針を打ち出す。現在、工場などでは稼働中のロボットの可動範囲に作業担当者が立ち入ることを禁じているが、検知・安全装置などを活用し、安全を確保することでロボットと人間の共同作業をできるようにする。
規制の緩和によって、国内でロボットを導入した生産ライン新設や改修を容易にし、製造業の海外シフトに歯止めをかける。また、国産の産業用ロボットは世界シェア7割を誇るが、国内需要をさらに増やすことで、ロボット産業の競争力を引き上げる狙いもある。
現在の規則では、ロボットアームなどが届く領域は、安全柵などで人が入れないようにしなくてはならない。1983年に、出力が80ワット以下の小型ロボットに限り例外としたものの、ほとんどの製造ラインでは人とロボットが完全に分離されている。このため人とロボットは共同での作業ができない。
海外では、国際基準に沿って、各種センサーによって、人が作業エリアに入るとロボットが停止したり、出力を大幅に抑えるなどして安全を確保し、人とロボットが協働で作業できるようになっている。自動車製造ラインで、ドアユニットをロボットが保持し、人がその先端を持って、位置決めするといった作業が行われている。
規制改革会議では日本の規制も国際基準に足並みをそろえ、「既存の生産ラインにロボットを導入することで省人化や高速化が図れる」として、緩和を求めることでほぼ合意。月内にまとめる答申に盛り込む方向だ。これを受け、労働安全衛生法に関連する各種規則の見直し作業に着手する。
こういった産業用ロボットの設置基準緩和は、日本の製造業の競争力を底上げし、停滞する設備投資を呼び戻す起爆剤にもなり得る。
日本ロボット工業会によると、国産産業用ロボットの出荷台数は2003年に、輸出が国内出荷を上回り、11年には輸出が国内出荷の2.5倍に達している。日本メーカーがアジアなどに生産拠点を移すとともに、長引く不況で国内での設備投資を抑えたためだ。
スマートフォン(高機能携帯電話)などで生産期間や商品サイクルも短くなる中、「ロボット導入が進めば、コスト競争力に貢献する」(大手メーカー)との期待が高まっている。
富士経済の植田哲章主任アナリストは「製造ラインでロボットと人の共同作業が進むことで、国内製造業の回復につながる」と分析する。