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TPP参加遅れ、失地回復急ぐ 日本、文書解読や情報集めに奔走

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TPP参加遅れ、失地回復急ぐ 日本、文書解読や情報集めに奔走

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TPP政府対策本部が開いた業界団体向け説明会=24日、コタキナバル(会田聡撮影)  環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉は24日、日本の初参加から2日目を迎えた。

 その舞台裏では、約100人にのぼる日本の大交渉団が1000ページ近くに及ぶ協定の原案文書「テキスト」を徹夜で読み込むなど、交渉参加の遅れによる失地回復を急いだ。現地入りした経団連や業界団体も独自の情報収集に奔走。日本の国益をかけた官民一体の攻防戦がいよいよ始まった。

 「TPP交渉のおおまかな全体像について、かなり情報収集できるはずだ」。政府対策本部の渋谷和久内閣審議官は24日午前、各国の首席交渉官が日本にこれまでの交渉状況を説明する「対日集中協議」を前にこう述べ、期待を寄せた。

 対日集中協議は作業部会が終了した午後3時半から、交渉の全分野を統括する首席交渉官会合の場で行われた。日本に早く交渉に追いついてもらうために、先行参加国が特別に設けたもので、日本からは鶴岡公二首席交渉官と大江博首席交渉官代理が出席した。

 厳しい秘密保持義務

 交渉の各分野を専門とする交渉官も会場のホテルの一室に慌ただしく出入りしていた。

 日本は交渉合流に備えて、事前に先行する11カ国から可能な限りの情報を集めてきたものの、「テキストは見せてもらえず、交渉内容の把握ははかばかしくなかった」(交渉筋)という。TPP交渉は参加各国に厳しい秘密保持の義務を課しているためだ。

 テキストがようやく入手できたのは日本の交渉参加手続きを終えた23日午後2時半ごろ。

 その直後から、交渉団は会場近くのホテルに設けた作業室でテキストの解読に集中した。テキストはパスワードを得た一部の登録者だけがインターネット上で読める仕組みで、交渉団はこれを印刷して、手分けして読み込んだ。「24日午後までに、どうにか各交渉担当者がテキストを一読する作業を終えることができた」(同)という。

 今回の会合に米国は約80人を派遣したもようだが、日本政府が派遣した約100人の交渉団は参加12カ国の中で最大規模。実際の協議に入る交渉官19人のほか、テキストを分析する作業チームを同行させたことで、規模が大きく膨らんだ。

 政府説明会に不満

 政府が24日、交渉会合の会場近くで開いたTPPに関する説明会には、経団連や日本商工会議所、連合、農協(JA)グループ、精糖工業会などから約40人が参加した。

 冒頭、政府のTPP対策本部の担当者が情報管理の厳しさを説明した。今会合で、工業品や農産品の関税撤廃を扱う協議が日本の合流前に終わったのも情報収集の足を引っ張ったとみられ、出席者からは「いつ情報がもらえるのか」「交渉妥結後に一方的に『これで良いか』といわれても困る」などと、情報を出し渋る政府への不満の声が相次いだ。

 経団連の代表団は23日に米商工会議所のメラー・アジア担当局長と約2時間にわたり会談。JAグループはカナダの酪農団体などと意見交換した。

 自民党の西川公也TPP対策委員長ら国会議員4人も24日、米商工会議所の担当者と意見交換している。23日にはカナダの酪農・養鶏団体トップと会談し、「日本には守らなければならない産業がある。協力できることは協力してほしい」と農業や畜産業への配慮を求めた。(コタキナバル 会田聡)

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