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TPP「対日集中協議」入り 5分野の作業部会に初参加

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TPP「対日集中協議」入り 5分野の作業部会に初参加

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 マレーシアのコタキナバルで開かれている環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉会合は24日午前に各分野の作業部会を終了、同日午後からは遅れて参加した日本に対し交渉の現状を説明する「対日集中協議」に入った。集中協議は会合最終日の25日まで続く。

 日本は各国の関心が集まる機会をとらえ、引き続き情報収集に注力するとともに、説明に対する質問機会を生かし自国の立場を強くアピールする。

 交渉に合流して2日目となる24日、日本は約100人の交渉団の担当者が手分けして、交渉の条文案や関係文書の分析を急ピッチで進めた。

 日本は、公共事業発注のルールを定める「政府調達」、貿易・投資の拡大が漁業資源に与える影響がテーマの「環境」など5分野の作業部会に初参加。午後からの集中協議では、11カ国の首席交渉官がTPPの各分野について、議論の状況を日本側に説明。日本は、今回は作業部会に参加できなかった関税撤廃・削減を扱う「物品市場アクセス」などで情報収集に努めた。

 集中協議は25日も予定されており、日本はコメ、麦、牛・豚肉などを関税撤廃の例外とするように主張する方針だ。

 交渉会合は25日午後、日本も含む12カ国の首席交渉官が共同記者会見し閉幕する。次回会合は8月下旬にブルネイで開かれる見込み。(コタキナバル 会田聡)

 ≪TPPの主な交渉分野と進捗状況≫

      分 野      内 容

【協議が難航】

 物品市場アクセス      鉱工業品や農産品の関税撤廃

 知的財産(★)       特許のルール整備、模造品などの取り締まり策

 政府調達(★)       公共事業への外資参入、入札規則の策定

 電子商取引         ネットを通じた取引のルール整備

 原産地規則(★)      関税減免の対象となる産品の基準

【進展】

 貿易の技術的障害(TBT) 各国の安全規格などが貿易を妨げないようにするルール整備

 投資            内外投資家の差別撤廃、投資家と国家の紛争解決(ISDS)条項

 金融サービス        国境を越えた金融取引のルール整備

 競争            カルテルの防止

 制度的事項(★)      TPP協定の運用を協議する委員会の設置

 環境(★)         環境基準の安易な緩和防止

【すでに大筋合意】

 電気通信サービス      通信インフラ運営のルール整備

 貿易円滑化         税関手続きなどの簡素化

 ★=日本が今回から作業部会に参加した分野

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