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市況
FOMC量的緩和維持 東京株・円・国債トリプル高
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米連邦公開市場委員会(FOMC)が量的金融緩和の現状維持を決めたことを受け、19日の東京金融市場は株式・円・国債のトリプル高となった。緩和縮小はドル高・円安を招くとみられていただけに、縮小先送りで日本の輸出産業は、一段の円安による輸出押し上げ効果を期待しにくい状況になった。
市場では18日のFOMCで緩和縮小が決まるとの観測が強かった。予想外の結果が投機資金を動かし同日のニューヨーク株式市場は全面高。19日の東京市場も幅広い業種が買われ、日経平均株価の終値は前日比260円82銭高の1万4766円18銭と約2カ月ぶりの高値水準となった。
国債市場では米国債相場が上昇(金利が低下)した影響で、日本でも長期金利の指標である新発10年債利回りが低下(債券価格は上昇)し、終値で前日比0.035ポイント低い0.670%と約4カ月ぶりの低水準。
東京外国為替市場では、円相場が朝方に1ドル=98円台前半に大幅続伸した。午後5時現在は前日比25銭高の98円83~84銭。
米国の金融緩和がドル安・円高の圧力となるため、FOMCの決定を受けて証券会社には年度末の想定レンジを2円程度円高に修正する動きも出ている。
生産→所得→消費へと波及する景気の好循環を定着させたい政府・日銀にとって、賃金上昇や設備投資の余力を生み出す一段の企業収益拡大は重要な意味を持つ。
米国がいずれ緩和縮小に動くのは既定路線だが、縮小決定が後ずれすることで「円安方向の流れが一服してしまい、企業の収益拡大が頭打ちとなって賃金上昇の原資を損ないかねない」(SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミスト)とみられる。政府・日銀は米国発の円安という“援軍”を当面は期待できなくなった。