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海外情勢
国内外発電利用で石炭増産 インドネシア、供給過剰の懸念も
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インドネシアで石炭の増産が続いている。同国エネルギー・鉱物省によると、昨年の生産量は2億9000万トンだった。今年は2億9700万トンとなり、2025年までに4億5000万トンまで増加する見込みだ。国内外で発電燃料としての石炭利用が増加していることなどが要因。現地紙ジャカルタ・ポストなどが報じた。
同国の昨年の国内石炭消費量は7500万トンで、今年は8000万トンになると予想されている。国営電力会社PLNが今後7年間に石炭火力発電の総発電能力を4000万キロワット増やす方針を固めていることもあり、今後は消費が加速。25年までに国内消費量は1億3000万トンに達するとされる。
また、インドネシアはオーストラリアに次ぐ世界2位の石炭輸出国で、アジア地域を中心に石炭火力発電が増えていることもあって輸出量も伸びている。12年の輸出量は2億1500万トン、今年は1月から5月までに前年同期比21%増の1億6370万トンとなった。日本が輸入する石炭も7割がオーストラリア産、2割がインドネシア産だ。
ただ、国内の電力増強計画などを受け、輸出を規制して国内消費に充てるべきだとの意見もある。現状のペースで石炭の採掘が続けばおよそ40年でインドネシアの石炭は枯渇するとの調査結果もあり、規制論の根拠の一つともなっているが、政府は現在のところ輸出税などの規制は考えていないとしている。
こうした流れを受け、国内の石炭会社は生産を強化している。今年1~6月の石炭販売量の前年同期比増加率は地場最大手のブミ・リソーシズが20.2%、大手ブキット・アサムも19.7%とそろって大幅増。今年後半は国営鉄道会社が44両の石炭運搬車両を追加するなど、サポート体制も整う。
一方、懸念材料は石炭の国際価格だ。インドネシアやコロンビアなど石炭産出国の生産量が需要を上回る状態が続いており、世界的に石炭価格が下落基調にある。インドネシアのエネルギー・鉱物省が設定する参考価格は世界最大の消費国、中国の成長鈍化による需要減などから今年1月から6月の間に6.7%下落した。現在の価格は08年の半分以下とのデータもある。
専門家は現在の状況を供給過剰だと指摘。「採掘会社と買い取り業者との契約状況から、7~9月期も石炭価格は低迷が続くだろう」と述べ、石炭会社の収益が悪化する恐れがあると警告を発した。(シンガポール支局)