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インド、石炭の国外調達加速 国有会社、生産追いつかず巨額投資
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インドで急増する石炭需要に対応するため、国有石炭会社が巨額投資で国外調達を加速させる。同国で石炭生産の8割を占める最大手国有企業のコール・インディアは、2017年までに3500億ルピー(約6480億円)を投じて石炭の国外調達を図る方針だ。現地紙インディアン・エクスプレスなどが報じた。
同国のジャイスワル石炭相によると、投資額のうち1000億ルピーはすでに始動しているアフリカ・モザンビークの2鉱山の開発計画に投じる。また、残りの2500億ルピーは国外での新規開発計画に充てる方向だ。現在までに南アフリカ、インドネシア、オーストラリア、米国、コロンビアなどが投資先候補としてあがっているという。
現在、同国は国内の電力消費量が急増し、発電燃料用の石炭の需要増に国内生産が追いつかない状況が続く。こうした中、コール・インディアは発電各社と結んだ契約で80%の燃料用石炭を供給するとされており、供給不足が生じた場合には補償義務が発生する。このため、同社は国内生産の不足分を国外調達で補う方針を固めた。
ジャイスワル石炭相は国内生産の増加について、「新規開発するに当たって環境森林省の認可や用地取得など困難が多い」と述べ、急激な増加は望めないとの見解を示している。
コール・インディアの12年度(12年4月~13年3月)4~12月期の生産量は、目標の4億1300万トンに対して3億9800万トンにとどまっており、年度目標の4億6400万トンは達成できなかったとみられる。
同社は4月から始まった13年度の国内生産量の目標を、4億9200万トンに設定しているが、同社幹部は「目標を達成できても、需要を満たすには2000万トンほどの不足が生じる」と述べ、輸入の必要性を示唆した。
インドは経済成長とともに石炭輸入量も増加の一途をたどっている。02年度の年間2000万トンから、12年度は4~12月の9カ月で1億トンを突破するまで急増しており、17年度には1億8500万トンに達すると予想される。(ニューデリー支局)