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【税制改正大綱】企業向け減税策ずらり 財政再建、来年度予算に宿題
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12日正式決定された与党の平成26年度税制改正大綱では、10月に一足先にまとめた成長戦略関連の項目とも合わせて企業向けの減税策がずらりと並んだ。負担軽減で浮くお金が従業員の賃上げや新規の設備投資に回る好循環を実現し、来年4月の消費税増税後の景気腰折れを防ぐ狙い。個人に比べ税制面の優遇が大きい企業が、どれだけ投資に踏み切るかが、今後の日本経済の行方を左右しそうだ。
今回の税制改正で企業減税策の目玉と位置付けられているのが、法人税に上乗せ課税されている復興特別法人税の1年前倒し廃止だ。同税は24年度から法人税額に10%分が上乗せされてきたが、廃止で計約8千億円の負担減となる。
企業負担の軽減策は、消費税率を8%に引き上げることを決めた今年10月にも打ち出されている。給与などの年間給与総額を前年度に比べて5%増やした企業を対象に、総額増加分の10%の税金を非課税とする現行制度を改正。26年度は増加の条件を2%超に緩めることで、企業の賃上げを促す措置を施した。
賃上げについては、すでに経団連や大手メーカーが26年春闘での実施を公約している。ただ中小企業を含めて実施に慎重な企業は多い。減税の恩恵がどこまで波及するかが焦点となる。
一方、賃上げと並び、景気への波及効果が大きいのが国内総生産(GDP)の2割を占める設備投資だ。
政府は設備投資を活性化させるため、生産性を高めた機械装置を導入した企業の税優遇を強化する措置を来年度から拡充する。さらに、地域を限定して規制緩和する「国家戦略特区」では、先端の医療機器などを購入した企業の税金の一部を割り引く制度も設けた。
ただ、今回の税制改正では、経済界の要望が強い減税策は先送りが目立った。国内法人の7割を占める法人税未納の企業にも減税の恩恵が及ぶよう経済産業省が求めた、新規導入の機械装置に対する固定資産税の減免は地方税収の目減りを考慮して見送り。法人税の実効税率の引き下げも「引き続き検討を進める」と明記するのにとどめた。