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日銀の国債買い取り策はリスクと隣り合わせ 待ち構える難関

ニュースカテゴリ:政策・市況の国内

日銀の国債買い取り策はリスクと隣り合わせ 待ち構える難関

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 日銀の大規模金融緩和策は、日銀自身が「異次元」と称するように、歴史的にも異例の政策だ。毎月の国債発行額の約7割を日銀が買い占めており、「国債市場をゆがめている」「国の安易な借金を手助けしている」との批判がある。金融市場の異変や日銀の政策運営の誤りが、金利急騰などの混乱を招きかねず、リスクと隣り合わせだ。

 みずほ総研によると、昨夏以降、1カ月の中長期債の売買額が130兆円に届かない水準が定着。150兆~200兆円前後で推移した2011~12年から減少した。国債発行残高に占める日銀の保有比率も昨年末に18.6%に増え、最大保有者である保険会社(19.6%)に迫る。

 市場の取引量が減り、「投資家が日銀の動向や市場の小さな変化に過敏になった」(みずほ総研の野口雄裕シニアエコノミスト)という。

 日銀が政策導入した翌日の昨年4月5日から翌月まで、金利が乱高下する混乱が起きた。今年3月13日にも、日銀の長期国債買い入れオペの減額を投資家が警戒し、債券先物価格が急落した。

 日銀の金融緩和策は、混乱なく終わらせる「出口」戦略も難しい。物価が上昇して「出口」が視野に入れば、お金の需要が高まり、金利は上がりやすくなる。脱デフレの前に金利が上昇すれば、景気に冷や水を浴びせかねない。

 「日銀は国債買い取りをやめられない」(BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミスト)とも指摘される。

 日銀の国債の大量購入には、2%の物価上昇目標以外にいくつもの難関が待ち構えている。

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