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SIMロック解除、来年度から義務化 光卸売り容認も 総務省部会
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通信サービスをめぐる市場競争のあり方を議論してきた総務省の情報通信審議会特別部会は16日、今後の通信政策に関する報告書をまとめた。契約会社以外のサービスを使えないように制限するスマートフォンのSIMロックを来年度から解除するよう義務付ける一方、一定期間内は無償で解約できるクーリングオフ(初期契約解除ルール)の導入など、料金低廉化や消費者保護策を打ち出した。
NTT東西地域会社が今秋にも開始する予定の光サービスの事業者向け卸売りも容認。ただKDDIなどが求めた卸売価格の開示による透明性確保策は先送りされた。
SIMロック解除を携帯電話事業者に義務化することによって、利用者は同じ端末で割安なサービスなどに乗り換えることが容易になる。
総務省の調査によると、昨年の1世帯平均の携帯利用料は月1万1710円と10年前より43%増え、消費支出全体が減る中で突出している。SIMロック解除が義務化されれば、仮想移動体通信事業者(MVNO)などによる格安スマホが普及する効果も期待できる。
同省は、2010年に自主的なSIMロック解除を要請するガイドラインを策定したが、NTTドコモ以外はほぼ解除していないのが実態。改めてガイドラインを改正し、義務化することで解除への対応を徹底させる。
しかし報告書では、ロック解除の最大の焦点となる「契約から一定期間の経過後」については具体的に言及していない。事業者は「2年契約後」を主張しているが、同省は半年経過後のロック解除を義務付けたフランスの例などを参考にガイドライン改正を検討する見通しだ。
光サービスの卸売りについては、NTTが主張する多様な新サービス創出や光回線の利用率向上の観点から容認した。
KDDIやソフトバンクなどは、卸売り容認により、ドコモが携帯電話とNTT東西の光回線をセット販売で割引販売することも可能になることから、公正競争確保のために卸料金の開示を要求していた。
だが、部会は「透明性が確保される仕組みの導入」や排他的なセット割引の禁止を検討するよう総務省に求めるにとどめた。
NTT東西は9月末に100社以上の希望者を集めて卸売りの説明会を開催。今月16日から受け付けをスタートした。ドコモなどによるセット販売の価格設定次第では、再び他事業者が反発する可能性もある。
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新たな政策 課題
・NTT東西の光回線の事業者向け卸売りを容認 ・卸料金の公表など透明性確保
・スマホのSIMロックを来年度から解除 ・「一定期間」の設定や指針の実効性確保
・通信サービスに初期契約解除ルール導入 ・端末は対象外、苦情処理体制は今後整備
・MVNO向けに移動通信網の設備開放促進 ・制度策定、接続料の見直し