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成長戦略、労働市場の流動化を 衆院選 学習院大・宮川努教授に聞く

ニュースカテゴリ:政策・市況の国内

成長戦略、労働市場の流動化を 衆院選 学習院大・宮川努教授に聞く

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学習院大の宮川努教授  学習院大の宮川努教授は4日までにフジサンケイビジネスアイのインタビューに応じ、14日投開票の衆院選後の新政権が取り組む成長戦略の課題について、労働市場を流動化させる必要性を訴えた。

 主なやり取りは次の通り。

 --安倍政権の2年間の成長戦略に対する評価は

 「規制緩和を伴う成長戦略というのは必ずしも全ての人にとって心地よい政策とはいえない。アベノミクスが、多くの人にとって心地よい金融政策や財政政策とパッケージで成長戦略も進める点は従来の成長戦略と異なり評価していた。ただ、短期的に効果がある金融政策や財政政策が効いているうちに成長戦略を着実に進めるべきなのにその歩みが遅い。金融政策や財政政策が出尽くしてしまったのが現状だ」

 --各党が公約で打ち出した成長戦略分野の評価は

 「与党はアベノミクスの継続を訴えるが、金融政策や財政政策との併存が難しくなる中、成長戦略全体を今後どう進めるかが見えない。一方、民主党の成長戦略は一番重要な労働市場の改革について、ほとんどふれていない点で問題だ。維新の党は規制緩和を強調するが、実現プロセスが明確ではない」

 --女性の活躍促進策も各党が強調している

 「女性の活用促進は管理職比率を引き上げる数値目標だけなら、経済政策ではなく社会政策だ。大事なのは女性の管理職やチームが増えることで、企業の生産性がどう高まり、どういうビジネスが生まれるのか。その点を示さないといけない」

 --衆院選後の新政権が取り組む成長戦略の課題は

 「まず一番は労働市場改革だ。有効求人倍率は上がり、完全失業率は低い。これは民主党政権下では達成できなかったから安倍政権の功績といえる。現在、労働市場の需給ギャップはなくなりつつある。こういう時でないと労働市場の抜本改革はできない」

 --具体的には

 「専門職ではホワイトカラー・エグゼンプションの導入などで労働市場を流動化させる必要がある。20代や30代の社員のスキルアップに投資する仕組みも大事だ。その結果、生産性が向上する。無理に賃上げや正規雇用を増やしても、長続きしない」

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