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ベトナム、韓国とFTA交渉妥結 インフラ、中小企業への投資期待

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ベトナム、韓国とFTA交渉妥結 インフラ、中小企業への投資期待

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韓国とのFTA交渉妥結に関する合意書の調印式を見守るベトナムのグエン・タン・ズン首相(左)と韓国の朴槿恵大統領(右から2人目)=10日、韓国・釜山(AP)  ベトナムと韓国の自由貿易協定(FTA)交渉が妥結した。来年初めにも正式署名に向けた手続きを完了する見通しだ。今後、FTAの発効に伴い、2国間の貿易や韓国の対ベトナム投資が加速することに加え、人材育成などの分野でも両国間の協力関係がいっそう強化されそうだ。国営ベトナム・ニューズなどが報じた。

 ベトナムと韓国のFTAの主な内容は、商品・サービス貿易、投資、知的財産、電子商取引、制度・法律、経済協力など多岐にわたる。2国間貿易でベトナムは韓国から輸入する繊維・衣料品の原材料、電子部品、排気量2500cc以上のトラック・乗用車、鉄鋼製品、家電などの関税を優遇するとしている。

 また、韓国はベトナムの主要輸出品目であるエビや果物などの農産物をはじめ、繊維・衣料品や機械など工業製品の関税を引き下げる見通しだ。

 ベトナムと韓国の貿易はこの20年間で急拡大している。2013年の貿易額は210億9000万ドル(約2兆5042億円)と、1992年の5億ドルから約40倍に膨らんだ。両国は20年までに貿易額700億ドルを目指すとしている。

 ベトナムのグエン・タン・ズン首相は、FTAに伴い、ハイテク産業や製造業、経済特区でのインフラ開発などの投資に加え、ベトナムの中小企業への韓国からの投資加速にも期待を示した。韓国の対ベトナム直接投資はこれまで370億ドルに上っている。(シンガポール支局)

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