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メガFTA実現なら関税負担2.5兆円軽減 法人減税5%超と同じ効果

ニュースカテゴリ:政策・市況の国内

メガFTA実現なら関税負担2.5兆円軽減 法人減税5%超と同じ効果

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 日本が交渉中の巨大自由貿易協定(メガFTA)が全て実現すれば、日本の輸出企業が支払う関税の負担は推定で2兆5137億円軽減されることが15日、分かった。法人税率を5%超引き下げるのと同じ経済効果が得られるため、政府は難航する環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉をはじめ、メガFTAの早期妥結を目指す。

 経済産業省が試算したもので、メガFTAの交渉に参加している国の日本からの輸入額に関税率を乗じて算出。負担軽減額は、TPPが5451億円▽東アジア地域包括的経済連携(RCEP)が1兆9573億円▽日中韓FTAが1兆1893億円▽日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)が2368億円。これらの合計額から重複分を除外し、全体の軽減額を推定した。

 実際の負担軽減額は貿易自由化の水準次第でも変わる可能性があるとはいえ、大きな経済効果が見込めるのは間違いない。

 輸出企業の関税負担が軽減されれば、企業の利益が膨らむだけでなく、海外市場での価格競争力も高まる。円安に加えて法人実効税率の引き下げが決まったこともあり、企業の生産拠点が国内に回帰する動きが足元で出始めている。メガFTAの実現で輸出競争力が強化されれば、国内の雇用の維持や拡大につながることが期待される。

 効果は関税負担の軽減だけではない。米ピーターソン国際経済研究所は非関税措置の削減やサービス・投資の自由化も含め、国内総生産(GDP)を押し上げる効果を推計した。

 それによると、TPPでは日本のGDPが2025年に07年より1050億ドル(約12兆3000億円)、RCEPで960億ドルそれぞれ増える。TPPの効果は米国の770億ドル増を大きく上回る。TPP交渉に参加していない中国はTPPの実現でGDPが350億ドル押し下げられる一方、交渉に加わっているRCEPでは2500億ドル押し上げられるという。

 日本にとっては、メガFTAの牽引(けんいん)役を担うTPPの早期交渉妥結が急務となる。

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