SaaS~変革のプレイヤー群像

バックオフィス支援で導入10万社 企業のDXを裏側から効率的に支える

SankeiBiz編集部
SankeiBiz編集部

 営業面はどうか

 「営業面に関しては、売り上げを追わないやり方で成長させてきた。具体的には、KGI(重要目標達成指標)を、プロダクトごとに売り上げではなく導入件数、社数という形で設定した。普通、サブスクリプション型のサービスは、例えば、1ユーザー当たり月額300円というサービスを社員10人の会社が導入した場合、売り上げは3000円にしかならないのに対し、1万人の会社なら300万円になる。つまり、規模の大きい会社が導入したら、それだけ売り上げも大きくなるが、規模の如何を問わず、1社は1社として営業の実績を評価するようにした」

 それは、なぜ?

 「サービスは100社によって100社の使い方がある。いろいろな会社に使ってもらえるプロダクトがいいプロダクトという判断軸にしょうと思ったのが1つ。もう1つは、大企業にこだわると、そうした企業は必要とする派生機能が非常に多いので、その対応に工数をとられてしまう。一方で、30~50人ぐらいの企業は、ほしい機能がそれほど多くないにも関わらず、その機能を開発すると、同じような課題を抱えている会社のソリューションとなり、例えば1万社にまで展開できる。売り上げをKGIにすると、1万人規模の会社から問い合わせがきたときに、そちらを優先しようということになってしまい、全部の企業、機能を網羅していこうという事業の方向性がぶれてしまう。社数を重視すれば、営業はみんな最初は小さいところから取りに行く」

 営業の組織体制は?

 「サービスごとに専属の営業マンを置く体制にした。普通、ジョブカンシリーズのように7サービスぐらいあると、1人の営業マンが7サービス全部を案内するという方が圧倒的に効率がいいので、たぶん、そうした体制になると思う。ただ、その場合、例えば『勤怠管理は目標の7倍売った。ほかは未達だけど、それはプロダクトに問題があるから』ということになりかねない。その営業マン自身は実績をあげているという気持ちになると本末転倒で、われわれは、出したからには、すべてのサービスを成功させる、そのために、きちんとしたプロダクトを提供するというのをモットーにしている。営業が売れないのはプロダクトのせいだといったらだれも、そのサービスにコミットしない。サービスが売れないとしたら、では、どういう機能があったら売れるのかきちんと顧客の声を聴いてフィードバックさせ改善できるようにするために、すべてのサービスごとのタテの営業体制にして、営業マンに、それぞれのサービスに対してコミットしてもらうようにした」

 本業集中のニーズに応えられる

 バックオフィスの支援サービスをSaaSとして展開する意義はどこにある?

 「日本の労働人口の減少を踏まえると、企業の裏側をどう効率的に支えていくかが重要になる。これまでのオンプレミス型の管理ツールだと、基本的に中規模以上の企業でないと導入コストをかけられないというネックがあったが、SaaSだと、初期コストをかけずに月額の手ごろな料金で始められる。しかも、何かあれば、すぐに解約することもできる。これから事業を伸ばしていきたいという企業ほど、バックオフィスの間接コストを削って本業に資金を集中させたいところだろう。そうしたニーズにSaaS型のバックオフィス支援サービスは応えられる」

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