社会人がOB訪問に協力すべき理由 就活生と触れ、己のキャリアを考える
現状の日本の就活には、問題が多々あるが、未経験で必ずしも専門性が高くない若者の可能性にかけて採用する点には評価するべきポイントがある。企業も採用時期がある程度決まっているがゆえに、取り組みやすい。
OB・OG訪問は、ここだけの話を聞くことができるし、先輩を通じて企業の組織風土を体感することもできる。自身の就活からまだ時間が経っていない若いOB・OGに会えば、内定獲得のコツを聞くことも可能だ。エントリーシートの添削だってお願いできるかもしれない。社会人とのコミュニケーションにも慣れることができる。マナーだって学ぶことができる。
企業にとっても、様々な魅力を伝える場にもなる。ミスマッチ解消にもつなげることができる。
OB・OG訪問マッチングアプリの運営企業には、学生を守るための規約づくりや会員管理などに力を入れてもらいたい。ただ、このアプリを学生の側が利用するのは、使う価値を感じているからに他ならない。行きたい企業について、自分の大学のOB・OGがいないこともある。その点、このアプリは便利だ。
逆鱗に触れる“失言”もあったが…
自分語りになるが、私は就活が嫌いだった。物書きになってから、就活・採用活動をテーマにしているのも、就職氷河期時代の就活の苦労、そこでの理不尽な体験がきっかけである。ただ、就活で数少ない良かったことと言えば、OB・OG訪問である。「御社とは合わないということを確認するためにOB訪問しました」「やっぱり電通って、博報堂より体育会系なんですね」など、ときに失礼な言動(正直すぎる言動だとも言える)で逆鱗に触れてしまったことがあったが、それも含めて良い社会勉強だった。良い話もひどい話も含めて、メディアには載らない仕事のリアルがそこにはあった。OB・OG訪問でお会いした方とは今も交流がある。