繰り返しになるが、ラグジュアリーブランドとはコンテクストの共有と理解が鍵なのだ。よって文化のアンバサダーでもある。
ラグジュアリーブランドに決まった定義はない。が、そのネタとなるものは世界各地に同様にある。しかしながら、世界に多く通用するラグジュアリーブランドの多くはフランスとイタリアにある。
米国にもあるがマスマーケティングの上級版の色彩が強い。ドイツにもないわけではないが自動車産業に集中し、「彼らがラグジュアリーという観点で質を第一優先にする方角を見ているとは言い難い」(アレッサンドロ)。
スイスの時計産業もラグジュアリーのレンジである。しかし、それ以外の分野で語るべきものが少ない。そうするとライフスタイルに関わるもの、即ち「機能性を第一に問わない」ジャンルの商品での実力がラグジュアリーの見せ方になるとしたとき、仏伊がダントツということになる。
「フランスは政府とコングロマリットが、ラグジュアリーのステイタスを維持するべく必死になっている。イタリアにはフランス企業に買収される例があり、いろいろと負けがこんでいる。よって、今が踏ん張り時だ」(アレッサンドロ)
フランスと同じことをイタリアがやれば良いということではない。異なった戦略でラグジュアリーブランドのあり方を示していかないといけない、という意味である。