かつてラグジュアリーブランドとは、多くの実態をミステリアスに包みこむことで成立すると考えられてきた。
「ガバナンスが求められる社会にあって、ラグジュアリーブランドが例外とはならない。生産工程を公開すべきとの動きになりつつある」とアレッサンドロは指摘する。
これはガバナンスだけでなく、ラグジュアリーブランドのクライアントの世代交代の影響でもある。ラグジュアリーブランドはオンラインショップについても、当初、ずいぶんと腰が引けていた。しかしながら、ネットネイティブはオンラインで購入するのを望み、その人たちが企業の態度として情報公開を期待するのは自然である。
こうして、多くの点でラグジュアリーブランドの「かつての方程式」が崩れつつある。けれどもラグジュアリーブランドというカテゴリーは、時代によって意味が変化しつつも、これからも存在し続けるだろう。
長期的利益の源泉を探し求めない企業がなくなるはずがないのだ。
【ローカリゼーションマップ】はイタリア在住歴の長い安西洋之さんが提唱するローカリゼーションマップについて考察する連載コラムです。更新は原則金曜日(第2週は更新なし)。アーカイブはこちら。安西さんはSankeiBizで別のコラム【ミラノの創作系男子たち】も連載中です。