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「洗練された先進国」日本に自信を持とう 新興国に右往左往すべからず

安西洋之
安西洋之

 例えば、欧州各国の都市をみても日本の大都市ほどに各国料理を揃えていないが、外国文化の「侵入」をうけてきた経験は圧倒的に多い。よって、日本が輸入文化を特徴とすることにどれほどの意味があるのか、という疑問がでてくる。

 そして、日本の普通の人が外国人と意識して接することが多くなったのは、外国人観光客が急増したこの数年である。それまでに日本企業が製品を輸出して「メイド・イン・ジャパン」が注目されていても、異文化経験は大企業のごく一部の人の経験に過ぎなかったのである。

 とするならば、日本の人の自国批判は、他国との比較ではなく、他国を知らないために生じているとは言えないだろうか。外国のとても微細な情報を拡大して、それを比較対象におき悲嘆する、という具合である。

 もちろん、かつて隆盛をみたいくつかの産業が劣勢になり、他の国にその十八番をとられる。あるいはデジタルトランスフォーメーションに乗り遅れている。尻を叩かないといけないことは沢山ある。

 しかし、それだからといって「そもそも日本という国は、○○だからダメなのだ!」と大きな声で(たまに憎々し気に)いうほどに、日本は国際的にレベルの低い国なのだろうか。多々ある国際ランキングは、単に分かりやすい指標で比較しやすいように記載しているに過ぎない。

 日本は先進国というカテゴリーに入っている。高度経済成長期の経済人の尽力の賜物であるが、ぼくは経済レベルだけではない、日本の人々の考え方の洗練さにおいて先進国であると思うことが多い。

 それは言ってみれば、文化レベルなのだが、皆がよく引用する建築・工芸・文学などで代表させるのではなく、社会の全体的な眺望に対する解釈やそれに至る道筋において、日本の一般のレベルの人は洗練度が高い。

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