働き方ラボ

業績好調でも内定辞退が多い? なぜ学生に逃げられたのか自覚せよ

常見陽平
常見陽平

 基本ができていない企業はきつい

 よく就活や採用は恋愛と一緒だと例えられる。企業で人事をしていた頃に登壇した人事担当者パネルディスカッションで大手自動車部品メーカーの中年採用担当者がこのことについて無駄に熱く語りだし、妙な空気になったことを思い出した。それはいいとして、恋愛と一緒だとしたら考えるべきは、相手のこと、自分のことを深く知ること、さらには、タイミング、フィーリング、アクションである。まず、この基本ができていない企業はきつい。

 地方の合同説明会で基調講演をしたことが何度かあるが、その度に絶句する光景と直面してきた。企業説明のブースには中高年の社員が一人。誰も来ないので、一人でガラケーをいじっている…。このような企業に誰が行きたいと思うだろうか。

 誕生日やクリスマスにもらうプレゼントに欲しくないモノを渡され、子供が「これじゃない!」と泣き叫ぶように、ややズレた訴求も迷惑だ。ふと、クリスマスプレゼントにサンタさんから『はだしのゲン』や『ノストラダムスの大予言』をもらったことを思い出してしまった。人生が変わったからよかったのだが。

 特に採用がうまくいっていない中堅・中小企業が連呼する言葉は「ウチはアットホームな社風だから」である。アットホームというが、家庭の光景も様々だ。「アットホーム」という言葉は実はまったく伝わらない。仮にあたたかく人間関係の距離が近いことを言うとしても、求職者がそれを望んでいるとは限らない。

 「コンサル営業」「ソリューション型営業」などと、一見すると洗練されているかのようなフレーズを使う企業も怪しい。実際はコンサルやソリューションの要素が「ないわけではない」程度であって、どぶ板営業そのものだったりする。他にも企業の紹介文や、社長の経歴などを「盛る」とバレてしまうのである。企業の実態を伝えないと採用はうまくいかない。

Recommend

Biz Plus

Ranking

アクセスランキング