働き方ラボ

業績好調でも内定辞退が多い? なぜ学生に逃げられたのか自覚せよ

常見陽平
常見陽平

 ズレは求職者の言動のどこかに現れる

 一方、あまりに正直に企業の実態を伝えても人は採れない。ワクワク感、夢を感じなければ誰も振り向かない。このあたりのさじ加減が大切である。

 このように、主に中堅・中小企業は内定辞退のその前に、振り向いてもらえるかどうか、就職先・転職先の候補の一つに入ることができるかどうかという時点で悩んでいる。大企業志向、地域からの若者の流出などの構造的な問題もあるが、そもそも努力が足りない企業、頑張る方向性が間違っている企業も散見される。

 さて、内定辞退だ。内定辞退を防ぐために、懇親会や研修と称した合宿の開催、さらには経営幹部や先輩によるフォローなどの施策が行われている。これらを悪いとは言わない。

 ただ、前出の恋愛に例えるならば、そもそものボタンの掛け違いが積み重なることが問題である。いくら社長が美味しいものをごちそうして口説いてきても、嫌なものは嫌なのである。

 会社を認知し、採用サイトや会社説明会などで理解を深め、選考に進んでいく…。この一連のプロセスのどこかで、コミュニケーションのズレなどが起こっている可能性がある。そして、このズレは求職者の言動のどこかに現れるものである。これを採用担当者の中には職人的なスキルで察知する人がいる。もっとも、その職人芸を形式知化し、伝承できればいいのだが、採用担当者は数年に1度交代するので、うまくいくとは限らない。リクルートキャリア社のサービスについては、そもそもこれが予測として機能するのかどうかの疑問は残るが、人々が模索していたことを機械の力でサポートしてくれるなら、価値を感じる企業もいるということだろう。

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