- 「たくさん売れています!」
- 「人気です!」
- 「概ね順調です!」
それぞれが自分に都合のよい数値に変換してしまいます。それは後々大きな問題につながるものです。
2.「誰の」話をしているのか
価値判断や政治的決断をする際に、主体を隠して議論を進めることがあります。多くの場合「私」という主語を隠します。
「そういった無駄なことは、やるべきではない」という主張において、「私にとって」無駄なことであると明確に表現すると、それが本当に無駄なのかどうかという議論に対応しなければなりません。しかし、「私」を隠すことによって、あたかも「みんな」が無駄だと思っていたり、すでにそれは無駄であると決まっていたりするかのように思わせることで議論を進めようとするのです。後に、「そもそもこれって無駄だったんだっけ?」という議論に戻ってしまうことがあります。
また、ビジネスの場面においては、「利益」というものがしばしば、「会社にとっての利益」と「担当者にとっての利益」といったように異なることが少なくありません。会社にとっての利益を最大にするような提案をしたところ、それが担当者の既得権益を損なうものだったので採用されないということもよくある話です。「誰が」言ったのか?「誰についての」話なのか?をぼやかしたままだと、いつの間にかそれぞれが都合のよい人物を作り上げてしまいます。