3.「判断基準」に相違はないか?
「商品Aの売り上げが前年を下回っているので、なんとか対応策を考える必要がある」
ここには、「商品Aの売り上げは前年を下回ってはいけない」という判断基準が前提として隠されています。この隠れた判断基準はそのまま受け入れるものなのかどうかも考える必要があります。そもそも商品Aの属するマーケット自体が大きく縮小しているのかもしれません。そこを確認せずに対応策を必死に考えてしまうと、組織としては非効率な資源投下となってしまう可能性があるのです。
「こういう状況では当然こういう対応」という隠れた判断基準は、後半の「対応」を具体的にどうするかということに気を取られてしまいがちです。しかし、判断基準が違う人間が、それぞれ対応策を考えていると全く違った案が仕上がってしまうものです。判断基準とは行動の最も基本的な前提ですので、気軽に受け入れてはいけません。
本当に「言う必要がない」か
重要な前提が隠れているのは、話者が「当然である」と考えている場合だけでなく、「当然である」と相手に思い込ませたい場合もあるのです。いずれにせよ「前提」が違えば、そこから導き出される「結論」も変わってきます。当然だと考えていた前提が実はそうではなかったとなれば、結論として導き出した打ち手の成功率も大きく下がります。
議論が噛み合わなかったり、当然そうだろうと考えて出した結論が違ったりするときには、お互いに「言う必要がない」と考えている「隠れた前提」があるのではないかと疑ってみるとよいでしょう。
【今日から使えるロジカルシンキング】は子供向けにロジカルシンキングのスキルを身につける講座やワークショップを開講する学習塾「ロジム」の塾長・苅野進さんがビジネスパーソンのみなさんにロジカルシンキングの基本を伝える連載です。アーカイブはこちら